日本電産・永守会長、やっぱりあなたが社長をやるべきです

他の誰がやっても、うまくいきません
週刊現代 プロフィール

中小企業から売上高1兆円へ

永守氏が'73年に創業した日本電産は、当初は小型モータを扱う中小企業だった。

'80年代に入りパソコン用モータなどの事業が当たり、'98年には東証一部に上場するまでに成長。'14年度には永守氏が創業以来掲げていた目標売上高1兆円をついに超えた。

 

経済評論家の加谷珪一氏が、日本電産の成長の原動力について解説する。

「職業訓練大学校を出て、技術にも明るかった永守さんは、'80年代の後半には『これからはパソコンがくる』と予見し、ハードディスクのモータ開発に集中投資を行った結果、断トツのシェアを獲得しました。

また、学生時代から株をやっていた永守さんは、その才覚を生かして'00年代には積極的に企業買収も手がけ、これが次々に成功。技術と投資の両方がわかるという才覚と、トップの素早い決断力が、日本電産が成功を収めてきた最大の要因です」

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日本電産の元取締役で、経営コンサルタントの川勝宣昭氏も、永守氏の経営手腕についてこう振り返る。

「一般的な大企業では、社内から優秀な人間を『経営企画室』や『社長室』に集めて、集団で戦略を立てます。トップはどの戦略を採るかを判断すればいい、というところが多い。

しかし集団で立案した場合、どうしても優等生的で当たり障りのない計画になりがちです。

一方、日本電産の場合、大きな事案は永守さんご本人が戦略から方針まで主導されます。だから時代の一歩先を行くような、尖った戦略が生まれるのです。結果、どれだけ時代が変わろうとも、日本電産は遅れをとることがなかった」