2700万DL!『逆転オセロニア』はなぜ5年目でV字回復したのか

“運営”がコンテンツ化する時代へ
香城 卓 プロフィール

もちろん、設計意図にはプレイヤーへの悪意など存在していません。

炎上のターゲットとなった新キャラクターも、のちに、コミュニティの中では「対戦環境を破壊するほどのものではなかった」と評価する声が増えてきました。

ただし、誤解を生むような訴求内容の動画であったことも、動かしようのない事実でした。そのような動画を作ってしまったことは、完全に私たちの落ち度です。

こうして、オセロニアは本当にわずかなボタンの掛け違いで窮地に立たされることとなったのです。

「炎上」中でも質疑応答は継続

それでも、2020年1月1日に必ず改善してみせると約束した手前、逃げ出すわけにもいきません。

まずは動画で誤解を与えたことをプレイヤーに向かってきちんと謝罪。それからの4ヵ月は、日に日に減っていくユーザー数の推移を見ながら、さまざまなテストや調整を繰り返しました。

なんとか信頼を取り戻そうと、進捗報告は透明性を心がけました。定期的なYouTubeLive生配信などでプレイデータを公開したり質疑応答をおこなったり、とにかくプレイヤーに向き合おうと試みる日々でした。

しかし、アクティブユーザー数の低減トレンドは止まりません。2019年9月からは特にネガティブなニュースなどなかったのに、コミュニティの一部では「サービス終了が近いらしい」といった風評が流れるようになったのです。本当に厳しい時期でした。

社内でも「2020年1月から必ず盛り返す!」と言い続けていたものの、正直、懐疑的な空気もありました。当時の数字から見れば当然ですし、文字通り崖っぷちに立っていたわけです。

「2020年1月のアップデートが受け入れられなければ、本当にこのゲームは終わってしまう」

誰も口にはしなかったものの、運営メンバーの間でもえもいわれぬ不安が満ちていました。

それでも、必ずこの空気を一変させてみせる。その一心で、目先の短期的な施策はできる限り削ぎ落とし、2020年1月のアップデートの精度を上げることに集中しました。

アップデート前日のYouTubeLiveより。テスト結果のデータも公開した

一番の施策は応援してくれる人たちの「声」

そして、訪れた運命の2020年1月1日。