コロナ騒動で露呈…日本とフランス「教育力」の決定的な差

休みではなく、勉強法の進化のチャンス
安發 明子 プロフィール

学校閉鎖で「勉強の方法が進化」する

フランスも3月16日から学校を閉めることになったが、休校ではない。教育は遠隔で継続して行うと発表している。

マクロン大統領の学校を閉鎖する発表の同日にジャン=ミッシェル・ブランケ教育大臣はこのように発表している。「これからの期間は、子どもたちが勉強できない期間ではない。勉強の方法が進化するだけだ。教育の続きを遠隔でおこなう」。

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学校閉鎖が決まった日の朝には関係省庁で教育オペレーションのための会議が開かれた。既に患者が出ていて閉鎖になっている学校では実施してきているのでシステムとしては準備でき、実験も進んでいるとしている。

 

自宅にインターネットがない5%の生徒についても、大臣は早期の対応を約束しており、パリ市では40万人の高校生に対し17万台のパソコンかタブレットを既に貸与しているが、今回の学校閉鎖措置でオンライン授業が円滑に進められるよう更なる貸与の準備をしている。

フランスでは3歳から義務教育なので、かくして3歳から大学院に至るまで、1200万人の生徒、270万人の学生、87万人の教師が16日からオンライン授業に臨んでいる。

政府からの発表によると、週5日間、2つのスタイルで教育を継続する。1つは、これまでの授業期間で学んだ内容について3〜4時間分のプログラムとその習得に関するクイズ、もう一つはオンライン授業で画面を通して教師と生徒がお互いにやりとりしながら学びを進める。教師は勤務を継続し、オンライン授業をするよう指示が出ている。

親たちについては、大統領は各企業にテレワークを認めることを要請しており、看護や医療など対人援助に関する仕事に就いている人については10人未満の単位での子どもの預かりができるようにしている。

16歳未満の子どもがいてテレワークできない仕事については有給の休職期間を認めるよう指示しており、新しく創設したウェブサイトに雇用者が内容を申告するような仕組みにしている。

また教育大臣は「今後テレビもラジオも新聞も教育的国家作りに参加することになる」として、学校閉鎖2週目から教育省が提携し制作したテレビ番組を毎日午前中に52分間放映することを発表している。その番組では8から12歳の生徒が勉強の復習ができるとのことである。