2020.03.20
# キャリア # 企業・経営

「今さら専門外のことはしたくない」と言うミドル会社員の暗い未来

「早期退職」も難しくなっちゃいます…
前川 孝雄 プロフィール

そんな事例も沢山見て来た私は、こうアドバイスした。

「そんな寂しいこと言うの、やめましょうよ。異動の話もあるようですが、新しい仕事にチャレンジしてみるのはどうでしょう。営業の仕事とかいかがですか? 広告営業や新聞販売店の支援とか販促イベントの企画運営とか、新聞社ならではのお仕事の広がりもあるのではないですか?」

とたんにBさんは顔を曇らせて、こう切り返してこられた。

いやいや、営業なんて今さら無理ですよ。ずっと記者で編集や書く仕事しかしてきてないわけですから。そりゃ長年働いてきて、こうすれば営業はうまくいくのにと考えることはありますよ。でも、意見を言うことはできても、記者あがりの自分が実際に営業なんてできないですよ。新聞社の中のことはよくご存じないのでしょうが、そもそも編集と営業はソリがあわないんですよ」

拒否反応はある程度想定はしていたものの、やはりBさんは、自身の専門分野と異なる分野の仕事、特に長年反目しあうことも多かったであろう営業の仕事への抵抗は強かった。しかし、この業界・企業内に閉じた思考が、せっかくの自分の可能性を閉ざしてしまっていることには気づけていない。

 

「専門領域への固執」という大問題

Bさんの葛藤は何も新聞記者のみの特別な話ではない。自動車メーカーの技術者であろうが、流通企業の経理であろうが、銀行の営業であろうが、IT企業の人事であろうが、新卒で入社した大企業で働き続けてきたミドル層で同様の悩みを抱える人は少なくない。

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