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「今さら専門外のことはしたくない」と言うミドル会社員の暗い未来

「早期退職」も難しくなっちゃいます…

大企業でも早期退職・希望退職募集が当たり前になりつつある昨今。早期退職を考える40~50代会社員も少なくないだろうが、そこには様々な落とし穴がある。『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHPビジネス新書)を上梓した前川孝雄氏が中高年からの転職時の注意点を解説する。

※本文で紹介する事例は、プライバシーに配慮し一部設定に変更を加えています。

元やり手記者の葛藤

私は「日本の上司を元気にする」というビジョンを掲げて教育研修会社(株)FeelWorksを経営しており、「上司力研修」という独自プログラムを400社以上で開講している。仕事柄、管理職層である40〜50代ミドルから悩みを吐露されることも多い。

先般、ある大手新聞社に勤める50代前半のミドル社員から相談を受けた。仮にBさんとしておこう。Bさんは若い頃から夜討ち朝駆けをものともせず、取材に飛び回るやり手記者として鳴らしてきた。管理職等級となってからのここ10年ほどは、もっぱら社内での原稿チェックなどデスク業務や管理業務に従事している。

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ご多分にもれず、インターネットの台頭から、新聞は部数減少に歯止めがかからない。会社は上場しておらず、収益状況を正確に把握できていないものの、深刻な経営難であることは容易に想像がつく。それでも、Bさんは1200万円という高年収を維持している。そんな中で、組織再編が進み、畑違いの部署への異動する同僚も増えてきた。さらに早期退職・再就職支援の募集もいよいよ始まったという。

 

Bさんはこう切り出した。

「幸い、一人息子も就職して肩の荷も下りましたし、そろそろアーリーリタイアでも考えようかなと思うんです。退職金もそこそこ貰えそうですし、正直に言うと第一線の記者の仕事を離れてからは、モチベーションも下がっていましたから」