破産する寺も続出…「大型納骨堂」がさっぱり売れなくなった理由

次々とトラブルも明るみに
吉川 美津子 プロフィール

納骨堂がここまで急増したワケ

墓地や納骨堂は、地方自治体や宗教法人、一部公益法人にしか経営許可がおりず、営利企業が手を出すことができない。そのため、民間業者は宗教法人を巻き込んで事業型墓地や納骨堂の開発を手掛けている。

納骨堂には棚に並べて遺骨を収蔵する「棚型」や、ロッカーに納める「ロッカー型」などがあるが、「自動搬送式納骨堂」は多額の原資が必要となるため、民間業者との協力が必要不可欠だ。

写真:日本霊廟株式会社

自動搬送式納骨堂とは、専用のICカードをセンサーにタッチすると、バックヤードに納められている遺骨が目の前に運ばれ、直接参拝するシステムを採用している納骨堂のこと。

物流システム倉庫で利用されているものの流用で、内部スペースを最大限に活用できる。10坪ほどの土地だと、石のお墓は20~60基造成するのがやっと。ロッカー型でも30~150基なのだが、自動搬送式なら500~1000程度まで収蔵が可能である。

 

寺院は本堂改修工事を検討する段階で、資金調達を容易にすることを目的に納骨堂を併設したいと考えるところが増えてきた。そこに民間業者が出資し事業型の納骨堂の建設が進められ、成功事例ができると、同じような箱物ができるのだが、必ずしも景気の良い話になるとは限らない。

ここ2〜2年は、建設ラッシュが続き競合が増え、前述のように「売れない」現象に販売業者は頭を抱えているのだ。