如来や阿弥陀も登場 神をも恐れぬ漫画「シャーマンキング」のスゴさ

【短期集中連載】伝説の第1話を公開
井上 華織 プロフィール

キャラクターの人生が深堀りされていく

連載期間は約6年、単行本全32巻が刊行される長期連載作となったシャーマンキング。その後、『シャーマンキング0-ZERO-』や『シャーマンキングFLOWERS』などを経て、現在は『SHAMAN KING THE SUPER STAR』、ジェット草村氏が作画を務める『SHAMAN KING レッドクリムゾン』、そして新たに『SHAMAN KING マルコス』が少年マガジンエッジ5月号(4月17日発売)より新連載開始となる。

’20年には出版20周年を迎え、特設サイトのオープンや初の原画展「シャーマンキング展」の開催など、盛り上がりを見せている。

シャープな絵柄も新鮮でカッコよかった

ここまで読者に長く愛される作品になった理由はどこにあるのだろうか。

「小学生でも入れる世界でありながら、読者の成長と歩みを合わせるように時間をかけて絵柄も洗練されていき、そして物語は星の命運をめぐる壮大なスケール、テーマに突入していきます。

単なる能力インフレになったバトルが連続する展開になると読んでいる側は飽きてしまいますが、シャーマンキングの場合は、戦いのスケールアップと並行して、登場時には幼く見えていたキャラクターたちの背景、人生、価値観が深く掘り下げられていきます。

それがリアルタイムで読んでいた読者の心理的成長と重なったから、多くの人にとって特別な作品になりえているのでしょう」(飯田氏)

 

独特な世界観、キャラクターたちは、以降の漫画作品などに、大きな影響を与えているという。

「そもそも主人公の戦う目的が『楽に生きられる世界』の実現というのも、それまでの価値観の漫画からすると間違いなく変化球なのですが、しかしとても時代に即したものでした。

こういう作品があったからこそ、その後、単純な敵味方に分かれたバトルをするでもなく、主人公が熱血なだけでもない漫画が増えていったのではないかな、と思います」(さやわか氏)