© 武井 宏之/講談社

如来や阿弥陀も登場 神をも恐れぬ漫画「シャーマンキング」のスゴさ

【短期集中連載】伝説の第1話を公開

宗教学「シャーマニズム」をエンタメにした

皆さんは覚えているだろうか。1990年代後半に現れたシャーマンたちのバトル漫画「マンキン」――そう、『シャーマンキング』(作・武井宏之)のことを。

シャーマンの少年「麻倉葉」が、侍の霊「阿弥陀丸」とともにシャーマンの頂点を決めるバトル「シャーマンファイト」に参加し、この世の森羅万象を司る「シャーマンキング」を目指して闘う物語である。

第1話の麻倉葉の登場シーンは印象的だった

主人公の葉は、自他ともに認めるユルい性格の持ち主。許嫁でイタコの「恐山アンナ」や、最初は対立しながらも固い友情で結ばれる中国のシャーマン「道蓮」、アイヌのシャーマン「ホロホロ」、強大な敵として立ちはだかる葉の兄「ハオ」など、魅力的なキャラクターが満載だ。

当時のマンガの中でもシャーマンキングは“異質だった”と語るのは、サブカルチャーに造詣が深いライター・飯田一史氏だ。

「シャーマニズムを扱った話だけど、とてもポップに仕上げている。恐山アンナにしても『恐山』『イタコ』という設定なのに全然おどろおどろしくない。当時は、あそこまでスタイリッシュにそういうネタを扱ったものは珍しかったと思います」(飯田氏)

 

さらに漫画原作者・評論家のさやわか氏は、画の魅力について語る。

「シャープさとケレン味のある絵も特徴的です。たとえば絵の中で尖らせる部分を強調し、しかも実に漫画的に大胆な構図やメリハリある画面を使った決めゴマなどは非常にカッコよく、作品の魅力といえます」(さやわか氏)