3月 24日 ロベルト・コッホが結核菌の発見を発表(1882年)

科学 今日はこんな日

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 1882年の今日、ドイツの細菌学者ロベルト・コッホ(Heinrich Hermann Robert Koch、1843-1910)が、結核の原因となる結核菌を発見したと発表しました。

ロベルト・コッホ Photo by Getty Images

1843年にドイツのクラウスタール(Clausthal)という小さな村に生まれたコッホは、18歳でゲッティンゲン大学に入学し、当初は数学や物理学を学んでいました。やがて彼は医学を志すようになり、1868年に博士号を取得、医師国家試験にも合格します。

ドイツ北部の村ランゲンハーゲン(Langenhagen)に開業した彼は、すぐに高い技術や勤勉さで評判になります。1870年代前半にはボルシュティン(Wolsztyn、現ポーランド領)の地区保健医官に任命され、そこで感染症の一種である炭疽症について研究しました。そして、その病原菌である炭疽菌を発見し、世界初の感染症の病原菌発見として注目を浴びます。

1880年にはベルリンにある帝国衛生局の医官に就任し、翌年の国際医学会では菌の染色法や純培養について発表し好評を博します。一方、そこでは当時猛威を振るっていた結核が重要課題に挙がっており、8月に帰国したコッホはさっそく研究に取り掛かりました。

 

そして、わずか半年後の1882年3月24日、ベルリン生理学会で結核菌の発見について講演しました。染色法や純菌培養によって準備された標本写真を用いた彼の発表は明快で、会場からは称賛の声が上がったといいます。

痰中から発見された結核菌(赤く染色された部分) Photo by iStock

この発見によって、結核の症状や感染経路の解明が大いに進みました。なおも研究を続けたコッホは1890年には結核の診断法であるツベルクリン反応を開発し、1905年のノーベル医学・生理学賞も受賞しました。

また、世界保健機関(World Health Organization:WHO)は3月24日を世界結核デーに定め、今も世界中で年間150万人以上の命を奪い続ける結核の危険について訴えています。