利用者激減…新型コロナが襲う「航空・鉄道」の厳しすぎる現実

企業の経営努力では限界がある
佐藤 信之 プロフィール

中期的な経営に対するダメージ

JR北海道では、3月6日綿貫泰之常務取締役が会見し、2月26日から3月1日の間の土日特急の旅客数が前年に比べて7割減少したほか、新千歳空港駅発着の「快速エアポート」が50%減、北海道新幹線についても同社の新青森~新函館北斗間の旅客が65%減と半分以下に減少したという。

ちなみに2月分では、特急30%減、快速エアポート10%減、北海道新幹線15%減ということになる。そのため、3月23日から4月23日まで札幌~旭川間を中心に、特急の減便(最大1日16本)と減車を実施することになった。

11日島田修社長が記者会見し、1月24日から3月末までの減収予想が47億円にのぼることを発表した。年初に発表した「事業計画」では748億円の運輸収入を計画し、最終的に1億円の純損失となる見込みであった。単純に足し合わせると50億円近い損失を計上しかねない。

もともと厳しい経営を続けており、経営基盤を強化するために国の支援を受けて大規模な更新投資を続けているところであり、中期的な経営に対するダメージが心配される。

 

台風19号に続き…

JR西日本は、2月の運輸収入については前年の7.4%の減少であったが、3月1日から14日までの1週間では47%あまりの減少と、その減少幅を大きく拡大した。

近畿圏の都市部については32%の減少にとどまっているが、新幹線や在来線の特急の旅客が半減し、その影響が大きかった。

路線別では、山陽新幹線が54%減、北陸新幹線が56%減、在来線の特急が57%減である。

今年度は、前半期にはインバウンドの増加により大幅な増収となったが、10月の台風19号で北陸新幹線が大きな被害を受けて大幅減収になったことに続いての今回の影響で、通期では大幅な減収となることが必至である。