利用者激減…新型コロナが襲う「航空・鉄道」の厳しすぎる現実

企業の経営努力では限界がある
佐藤 信之 プロフィール

旅客が半減

JR東日本によると、成田空港と東京の都心を結ぶ「特急成田エクスプレス」は、2月の最終週の段階で旅客が半減したという。

また、インバウンドに依存していた貸切バスは、軒並みキャンセルが続き、ほとんど稼働していない事業者も多い。

さらに、高速バスでも全国的な旅行需要の減少で、窮地に追い込まれている。とくに東京ディズニーリゾートの休業が続く影響が大きい。

JR東日本では、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線の旅客が、2月の最終週に前年比で2割の減少、3月も大幅な減少となっている。北陸新幹線は3月14日で開業5年目を迎えたが、13日までの3月分の旅客数は、前年比45%にとどまった。JR東日本は、2月分だけで110億円の減収となった。

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過去最高の営業収益を記録したが…

JR九州では、政府の要請により、3月9日から日韓を結ぶ高速船のビートルを運休したほか、豪華クルーズトレインの「ななつ星in九州」の運行を休止することを決定した。

ウイルスの感染による需要の減少というよりも、クルーズ船のように一定期間同じ空間に旅客が滞在するという、クルーズトレインの特徴に配慮したという。運行を続けても乗客に感染者が現れると、「ななつ星」のイメージに傷がつきかねない。

九州新幹線では、2月中博多~熊本間が前年比93%、熊本~鹿児島中央間は92%と減少。在来線では日豊本線小倉~行橋間、長崎本線鳥栖~肥前山口間の特急が2月1日~25日に前年比12%減少した。

JR九州は、2019年第3四半期で過去最高の営業収益を記録し、好調ぶりを示していたが、新型コロナウイルスで水を差された形となった。