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壮絶…小4女児虐待死事件から考える、虐待加害者たちの「その後」

加害行為はこうしてエスカレートする

虐待加害者は更生するのか

千葉県野田市で当時小学校4年生の栗原心愛さんが亡くなった事件で、傷害致死罪などに問われた父親・栗原勇一郎被告の裁判員裁判の判決が本日言い渡される。

本件は、2018年3月、東京都目黒区で当時5歳の船戸結愛さんが亡くなった事件に続く虐待死事件であり、心愛さんが虐待を訴えたアンケートを父親に見せた教育委員会の対応に批判が集まるなど、注目を集める事件となった。連日、傍聴券を求めて多くの人が列に並んでおり、社会的関心の高さがうかがえる。

しかし、これまで虐待を含む家族間犯罪の多くは、親族以外が被害者となった事件に比べ、報道される内容は小さく、事件が起きた背景について社会的に検証される機会も少なかった。特に、加害者やその家族に関する情報はほとんど公にされていない。

本稿では、服役を経験した虐待加害者たちの出所後の実情に迫る。

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妻子から母親に向く暴力

菊地民江さん(仮名・70代)は、刑務所から出所してきた長男(40代)の暴力に悩まされていた。長男は、妻に暴力を振るい、子どもに食事を与えず餓死させ保護責任者遺棄致死罪などで実刑判決を受けた。

事件を担当した弁護人は、被告人が罪を犯したのは、親の育て方が原因だと主張した。長男はそれ以来、自分が犯罪者になったのは親のせいだと面会に訪れた両親を責め、怨み辛みを綴った手紙を送り付けていた。

それでも民江さんは、長男の出所後の身元引受人となり、刑務所を出た息子が生活に困らないよう貯金までしていた。民江さんが息子のためにと思ってしてきたこと全てが裏目に出る結果となった。