新型コロナに悩む企業と就活生を救うか?「オンライン就活」のリアル

あの老舗メーカーも導入した理由
マネー現代編集部 プロフィール

「熱量」の高い学生を求めて

そして、西島氏がコスト以上に強調したのが、今まで会えなかった学生との接点を作ることができるということ。

「もともとは、55年の歴史を持つ当社のものづくりを世界に広めたい、という思いから、海外の学生にも目を向けていました。そこでオンライン就活を導入したところ、地方の学生も一定数アクセスできた。思いのほか地方の学生にもリーチできるな、という手応えを感じました」

リアルな接点だけでは実現できなかった、企業と学生の接点を増やすことができるのは、オンライン就活の最大の魅力といえるだろう。

「ある海外の学生からは、『授業が忙しくてボストンのキャリアフォーラムに行けなかった。でも御社の話を聞いてみたい』という連絡をもらって、オンラインで面談した例もあります。こういう出会いがあるというのは発見でしたね」

ところで、西島氏は「地方と海外の学生」という言葉を繰り返し強調する。なぜ「地方と海外」なのか。

「当社では、採用したい人物像=ペルソナとして、『熱量を持っていること』をポイントのひとつに置いています。もう少し具体的に掘り下げると、自分で考えて意思決定をしている学生、能動的に動ける学生を『熱量』の高い学生として重視しています

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都市部に住んでいるのにあえて進路を地方に求める。やりたいことのために海外にチャレンジする。オンライン就活を通じて、偏差値や知名度とは別の価値軸で進路を選択している、そういう「熱量」の高い学生が、地方や海外の学生にも多いと感じたのだそうだ。

 

現に、テスト運用の間には、海外の大学生に対して内定を出したという。

「その学生も、勉強したいテーマを明確に持っていて、それを学べる大学を国内、海外とフラットに並べた上で、海外の大学を選択したという経験をしています。高校生のうちに自分の頭で考え、意思決定したという経験が大きいのです」