撮影:西崎進也

文在寅の謀略…元駐韓大使が警告「韓国で、文独裁政権が生まれる」

なぜ韓国人は気づかないのか

世界が新型コロナウイルスに翻弄されるなか、満3年を迎えようとしている隣国の反日政権。文在寅大統領はいま何を考え、この先何をしようとしているのか。元駐韓日本大使で日韓外交に40年携わってきた武藤正敏氏と、30年に及ぶ朝鮮半島関連取材を続けるジャーナリスト近藤大介氏が、文在寅政権の「謀略」について語り尽くした――。

やはり韓国人に生まれなくてよかった

近藤: 韓国では、日本以上に新型コロナウイルスが蔓延し、パニックが広がっています。

3月15日までの統計で、韓国の累計感染者数は8162人、死者は75人。このままではまもなく、感染者数1万人、死者100人という「2つの大台」に乗ってしまいます。総人口が韓国の2倍以上ある日本が、同日までの統計で、日本国内での感染者773人、死者22人ですから、日本と比較しても韓国は突出しています。

それにもかかわらず、3月9日から日本が韓国人の入国制限をかけたら、文在寅政権はカンカンに怒って、報復措置を取りました。日韓関係は、相互往来もほぼ完全にストップして、再び暗雲垂れ込める状況です。

そんな中、武藤正敏大使の新著『文在寅の謀略 すべて見抜いた!』(悟空出版)が出ました。文在寅政権について論じた第3弾になりますが、いつもながら、今回の事態を予言したかのような内容ですね。

武藤: この新著は、どうしても4月15日の韓国の総選挙前に出したかったんです。今回の総選挙で文在寅大統領率いる与党「共に民主党」が勝利すると、文在寅政権という左翼国粋主義政権に歯止めがかからなくなる。一言で言えば、韓国が「社会主義国家」になってしまいます。

これは日本にとって、大変不幸なことだし、当の韓国にとっても不幸なことです。だからどうしても警告しておきたかったのです。

近藤: 私もさっそく拝読しましたが、武藤大使の著書を読むたびに、モーツアルトの楽譜のようだと思うんです。一見、単純明快だけど、その奥にものすごく本質的なことが散りばめられている。今回の新著も、同様の感想を持ちました。

武藤: それは、ありがとうございます(笑)。まさかモーツアルトに例えられるとは思いませんでした。

近藤: 武藤大使は、文在寅政権が発足した2017年5月、『韓国人に生まれなくてよかった』という度肝を抜くタイトルの本を出されて、これが文在寅政権を正面から批判した第1弾です。私は正直言って、少し腰を引きながら読みましたが、文在寅政権が日本にとって、また韓国自身にとっても、とんでもない政権になるという「予言の書」でした。

武藤: そうですね。韓国では私が、文在寅政権下で「韓国人に生まれなくてよかった」という意味で、あのようなタイトルにしたとして、随分とバッシングを受けました。

近藤: 発足当時の支持率8割という、隣国に出現した強力な新政権に対して、日韓関係に40年携わってきた元駐韓大使が、真っ向から否定するような内容の本を出したため、日韓で話題を呼びましたね。韓国メディアは大バッシングを展開した。それでも多くの日本人が読み、ベストセラーになりました。

武藤: あの頃は、近藤さんも含めて、日本では文在寅新大統領を評価する声が高かったではないですか。私は駐韓日本大使時代に文在寅氏に直接会ったこともあったから、彼とその一派が「青瓦台」(韓国大統領府)入りしたら何が起こるかが、一目瞭然だったのです。

近藤: 私は、2017年5月10日のあの美しい大統領就任演説に、すっかり引きずられてしまいました。「私は素手で青瓦台に入り、5年後に素手で出てくる。選挙には勝者も敗者もなく、今日からは共に韓国を引っ張っていく仲間だ……」。文大統領の歯はほとんどインプラントだそうですが、あの白い歯を浮きだたせて、笑顔も言葉も美しかった。

当時は、強烈に慰安婦問題を主張し続けた朴槿恵大統領が弾劾されて、ようやく日韓関係も改善していくかと期待していたんです。日本の多くの韓国ウォッチャーたちも、私と同様の気持ちだったと思います。

 

武藤: そうした期待は、ものの見事に裏切られたでしょう。国民すべての大統領になると言っていた人が、就任後直ちに「積弊の精算」と称して、李明博元大統領と朴槿恵前大統領を始めとする政敵たちを次々と監獄にブチ込む恐怖政治。韓国経済を奈落の底に突き落とした「所得主導成長」という社会主義的政策……まさに拙著のタイトルではないけれど、日本人が「韓国人に生まれなくてよかった」と思えるような状況になっていきました。

近藤: そして昨夏、文在寅政権は「反日」の本性を剥き出しにし、「タマネギ男」と呼ばれた曺国(チョ・グク)という怪物法務大臣まで現れた。あの頃から多くの日本人も、「文在寅政権はダメだ」と見限るようになりましたね。私が武藤大使のことを「予言者」と呼び始めたのも、その頃からです(笑)。

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