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山手線でガスマスク…コロナパニックで注目「備える人」とは何者か?

世界の終わりに備える人々がいる

カタストロフィに備えて

先日、夜7時台のJR山手線の電車に乗っていたら、フルフェイスの防毒マスク姿の男性が入ってきた。年齢は40代くらい。ヘッドフォンで音楽を聞きながら、スマホのゲームに興じていた。

これまでも街中でゴーグルやフェイスガードを装着して歩いている強者(つわもの)を何人か目撃していたが、ここまでウイルス防護を徹底している人物に遭遇したのは初めてで、面食らってしまった。

だが、これを一笑に付すことはできない。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うパニックは、新たな段階に突入している。もはや何が本当に正しい情報なのか、正しい対策なのかが誰にも分からず、盲信と疑心暗鬼のループにはまり込んでしまった状態だ。

あまりにも場当たり的で不信感しか募らない政府の方針、日々変化する膨大な健康リスク情報の氾濫……このような状況下で、何の不安も感じない人の方が少数派だろう。

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米国のシンクタンク、ブルッキングス研究所は、日本における死亡者数の最善のシナリオを13万人、最悪のシナリオを57万人と見積もった。厚生労働省が公表した「流行シナリオ」では、最悪の場合、発症者が人口の1割を超えるとしている。致死率が1%だったとしても10万人以上が亡くなる計算だ。

今回のパンデミックが終息しても、第二波、第三波が訪れるとの予想もすでに出ている。その場合、ウイルスが毒性を増している可能性すら否定できない。

 

社会が恐慌状態へと近付きつつある中で、脚光を浴びているのが「プレッパー」(prepper=「備える人」の意)と呼ばれる人々だ。

プレッパーとは、破滅的な自然災害や経済危機などで文明社会が機能しなくなる「カタストロフィ(破局的事象)」に対処するため、物資の備蓄やシェルターの設置、避難訓練・戦闘訓練などに取り組んでいる「サバイバリスト(生存主義者)」たちのことである。