必要なのは失敗する勇気

テストで良い得点を取るための勉強では失敗は許されません。それは「わかる」を増やすための勉強。そして、「わかる」を「できる」にするには、どうしても数多くのトライアル&エラー(試行錯誤)が必要になります。失敗を恐れず、数多くの失敗を繰り返すプロセスで、最善の道を自分なりに見つける他ないのです。

「できる」を増やすには、失敗をたくさんしなくてはなりません。だから、僕の英語の授業では子どもたちにどんどん話してもらいます。そこには言い間違いもいっぱい出てきますが、僕はいちいち指摘しません。それは英語を話す経験を重ねるなかで、いつしか修正されるからです。教師の立場からすると、書いたものは証拠が残るので不適切な表現や文法ミスには「×」印をつけるしかありませんが、話したものはその場限りなので多少のミスには目をつぶり、子どもたちの積極性が引き出せるようにします。

連載1回の原稿でも紹介したように、正頭さんは英語「で」マインクラフトを作る授業も行っている。マイクラで子どもたちからの提案を踏まえてなにをしていくのかを英語で説明する。1言1句わからなくても、授業は理解できるし、その流れでボキャブラリーも増えていく
連載2回でも紹介したスカイプの授業。アメリカの学校とスカイプを通して会話をしていく。そのときに多少間違えていたも指摘はしない。確かに日本語だって、会話の中で間違うこともあるが、間違えたほうが記憶に残るし、繰り返し使うことで正しいものを理解するようになる。一番大切なのは「失敗をおそれずに使ってみたい」という環境を作ることだ

Google検索のおかげで正解にアクセスすることは容易になりました。不正解がレアな時代だからこそ、不正解には価値があります。子どもたちの本当の「できる」を育てるためには、大人たちが子どもたちに「失敗を選択させる勇気」が必要なのです。