中国「新型コロナ封じ込め」強権の行く先は北朝鮮化か、それとも…

習近平とWHOは世界に謝罪すべきだ
大原 浩 プロフィール

崩壊か? 北朝鮮化か?

習近平氏は、一度ついた嘘をつき続けるしかない。なぜなら、共産主義という全体主義(独裁主義)では、指導者は完璧な存在でなければならないからだ。特に毛沢東時代への回帰を目指している習政権では必須だ。

したがって、毛沢東の大躍進や文化大革命のように、「嘘に現実を合わせる」ことが必要である。

鋭い政権批判を行うことができる、良識ある知識人が今危険にされている。「文化大革命」の時にも、政府を論理的に批判できる良識的知識人が最大の攻撃対象にされた。

「大躍進」の際には、「先進国並みの鉄鋼生産を産実現する」という政府の嘘を実現するために、全土の田畑に「製鉄所」が建設された。

しかし、実のところ農家の納屋を改造した程度のものであるから鉄鋼の生産などできるはずがない。農家の貴重な鍋などの食器類、果ては鍬や鎌まで溶かして、「鉄鋼を生産しました」と報告したのである。

生産する農地を「製鉄所」に奪われ、鍬や鎌まで失った人々が食糧生産できなくなり、飢饉を招いたのも当然だ。

このような馬鹿げた行為が行きつく先は2通り考えられる

まず、中国人民自らの力による「悪夢の習政権」の打倒である。香港や台湾の状況は追い風だ。しかし、高度に武装した「親衛隊」を支配する中国共産党がすんなり国民に権力を禅譲するはずがない。

人民解放軍は、外国から国民を守るというよりも、国民から共産党を守るための組織である。国民が共産党を打倒すことができたとしても惨劇は避けられない。

もし国民が勝利すれば、新しい国家は台湾主導の「1つの中国」になるかもしれない。1つの中国は、結局、台湾主導で実現されるであろう。

米国は、すでにならず者の共産主義中国を見限っている。米国下院は、全会一致で台北法案を可決。この法案は、台湾の国際的地位を高めることを目的とする。

1979年の正式な米中国交正常化は、鄧小平だからこそ実現した。毛沢東ではあり得なかったといえる。

雪解けそのものは1971年のキッシンジャー、1972年のニクソンの訪中で行われたが、正式な国交回復は1976年の毛沢東の死去により鄧小平が実権を握ってから3年後に行われている。

鄧小平が、中国の発展に果たした役割の大きさは、2019年1月9日の記事「客家・鄧小平の遺産を失った中国共産党の『哀しき運命』を読む」を参照いただきたい。

つまり、鄧小平の遺産をひっくり返し毛沢東化している習近平氏を、米国は「ならず者」と認定し、1971年キッシンジャー訪中以前の「台湾が 1つの中国であった時代」に時計の針を巻き戻そうとしているのである。

 

1971年に採択されたアルバニア決議によって民主主義中国(中華民国・台湾)は国連安保理常任理事国の座を失い、共産主義中国(中華人民共和国)が国連安保理常任理事国と見なされたのだ。