10年に一度のコロナ暴落…!それでも「今週中に底打ち」と言えるワケ

緊急経済対策はポイントを押さえている
宿輪 純一 プロフィール

的確と評価できる緊急対策

辛亥革命勃発地でもある中国の武漢エリアで発生した新型コロナウィルスによる肺炎は2019年12月に最初の患者が出てから、3ヵ月あまりで世界中に伝染した。

当初は中国の製造業および供給網が休止された。中国経済は世界の中でその占める割合が上昇したこともあって、そのモノの流れの休止は世界経済に影響を与えた。さらに、日本や米国をはじめとして、ヒトの動きも遮断された。

金融市場は、その感染者の広がりに並行して影響を受け、株式を中心として、原油、金などが売られ、逆に低リスク通貨といわれる日本円は買われた。

つまり、今回のコロナショックは、「政府」、「企業」、「個人」および「金融」の各部門で分けて考えた場合、まず「企業」部門が負担を負う形の経済危機ということができる。

日本についていうと、政府からの要請もあり、伝染の封じ込めにはある程度成功しているものの、七月の東京オリンピック開催が不確かになりつつあるという特有な要因があって、経済の先行きは不安定化している。

政策対応についていうと、軸は、まず、新型コロナウイルスに対応する薬の開発、伝染の防止になる。その先の対応として、金融市場へのサポートとしてETF(株式の投資信託)、そして社債とCP(コマーシャル・ペーパー)の購入および企業の資金繰りの支援となっている。

つまり今回の経済危機で負担を負った「企業」にも力点を置いている。この点、政府の緊急経済対策はある程度、要点を押さえていると筆者は評価できる。

さらに、過去の世界的な経済危機の政策として重要なことは主要国が「協調」することである。これらの点は、ほぼ抑えていると考えている。

 

現時点で、ヨーロッパでは感染拡大の最中だが、発生源の中国では患者増加率が減少しており、全体としてピークを迎えつつあると認識できる。つまりファンダメンタルズともいえる要因は底を打った感がある。

経済政策は医療における治療と一緒で、効き目がで出るまでに時間がかかるものである。さらにいえば、政策発表以降の下落は「パニック」的な側面によると考える。