芸術の都パリでは今、ポップコーンやドリンクなど、飲食品を販売しないインディペンデント系映画館『ルミノール』が大人気だという。映画館へ足を運ぶ人々が減っているなか、この映画館には行列ができているという。

フランスに本社を置く国際セールス、配給、制作を手掛ける映画会社「Playtime」の共同設立者であり、本映画館の運営責任者でもあるフランソワ・ヨン氏に話を聞いた。

フランソワ・ヨン氏
フランソワ・ヨン
パリに本社を置くインターナショナルセールス・エージェンシー 「Playtime」の共同創設者・映画プロデューサー。アート系作品に注力する同社が手がけた映画は、現在公開中の『私の知らないわたしの素顔』や『冬時間のパリ』、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作『BPM ビート・パー・ミニット』(2017)、アカデミー賞外国語映画賞受賞作『サウルの息子』(2015)など。同社が国際セールスを担当したロマン・ポランスキー監督作『ジャキューズ(原題) / J’ACCUSE』は今年日本公開予定。

インディペンデント系でひとり勝ち

インディペンデント系映画館というのは、大手映画会社の直接的な経営下にない独立した映画館のことを指す。現在、日本と同じようにフランスでも、複数のシアター、飲食店や娯楽施設を併設したシネマコンプレックス(以下、シネコン)が人気だ。

パリのシネコン

日本のシネコンと違い、パリのシネコンはアート系からドキュメンタリー、往年の名作、ハリウッドの大作まで多様な作品が揃っている。ここに来ればどんな映画でも、ポップコーンとコーラを片手に観ることができるのだ。

だからこそ、パリのインディペンデント系映画館は非常に苦戦を強いられおり、赤字経営のところが多い。ところが、オシャレなカフェやセレクトショップが並ぶマレ地区にある『ルミノール』は年間約7,000万円という、ほかのインディペンデント系映画館よりも抜きん出た純利益を出している。