上海市が新型コロナ治療に実践する「ビタミンC」点滴の実力

これまでに8人の患者が回復
生田 哲 プロフィール

このケーススタディとビタミンCについて、過去に行われた多くの研究や臨床例からわかることをまとめるとこうなる。

(1) Nさんとその家族は新型コロナウイルスに濃厚に接触していたにもかかわらず、感染しなかった。その理由は、高用量のビタミンCを毎日摂取したからかもしれない。

(2) Nさんの母は71歳と高齢である。高齢者がCOVID-19を発症したときの死亡率の高さを考慮するなら、IVC療法は、母の回復に大きく貢献したのかもしれない。

(3)Nさんの要請によって医者がIVCをすんなり採用することになったのは、現在、中国でIVC療法が臨床試験されているという事実があるからと推測される。 

(4) ウイルス感染を防ぐのに最も重要なのは、免疫が十分に機能することである。高用量のビタミンC経口摂取は、新型コロナウイルス感染への防御体制を強化すると考えられる。とりわけ、免疫力が低下した慢性病の患者には有効のようだ。

上海市はビタミンCを認めた

上海市は、COVID-19患者の治療にビタミンCの点滴(IVC療法)を認めた※4。ビタミンCの量は症状の重さによって変わるが、目安は、体重1kg1日あたり50~200mgである。成人体重を70kgとすれば、この容量は1日約3,500~14,000mgになる。点滴は非常に有効である。なぜなら、ビタミンCの効果は点滴するほうが経口摂取するよりも少なくとも10倍は高いからである。 

西安交通大学第2病院(Xian Jiaotong University Second Hospital)から発表された声明によると、2020年2月20日午後、同済病院(Tongji Hospital )に入院していた深刻な肺炎症状の患者4人が回復した。同病院では、これまでで8人の患者が回復し、退院している。

このように、IVC療法は臨床で好結果を残した。肺炎患者や深刻な症状の患者には、入院直後からIVC療法をできるだけ速やかに開始すべきであると確信する。大量のビタミンCを患者の体内に注入することで、強力な抗酸化効果がえられるだけでなく、炎症反応を抑える。これまでの多くの研究から、治療効果はビタミンCの用量に左右されることがわかっている。高用量のビタミンCは、ウイルス感染を防ぐだけでなく、急性肺炎や急性呼吸器障害を治療することができる。

参考文献
※1『ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く』(講談社)、本書に多くの参考論文を掲載してある
※2 Hickey S, Saul AW (2015) Vitamin C: The real story. Basic Health Pub.  
※3 Vitamin C Saves Wuhan Family from COVID-19, by Richard Cheng, M.D., Ph.D.
Orthomolecular Medicine News Service, Mar 5, 2020
※4 Shanghai Government Officially Recommends Vitamin C for COVID-19 ,
by Andrew W. Saul, Editor-in-Chief Orthomolecular News Service, March 3,2020

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