早期退職も怖くない!「50代の転職・再就職」成功の5つのポイント

「いつでも転職できる人」はここが違う
松本 利明 プロフィール

ポイント2
「ありがとう」と言われることが、あなたの提供価値

今の社内で1番を取ったことがあるとしても、星の数ほど会社はあります。ずば抜けた実績がない限り、実績だけでは他人との違いを打ち出しにくいものです。また、その実績には会社のブランド力も影響するとみなされます。ですから、実績をPRするにはコツが必要です。

あなた独自の提供価値は「結果の数字」ではありません。どんな「ありがとう」という声をお客様や周りから言われたかです。数字は、あくまでそれを証明する根拠として使いましょう。

事務職でも「速くてありがとう」「正確でありがとう」「気が利いてありがとう」など、「ありがとう」の声は人の数ほどあります。

この「ありがとう」があなたの提供価値であり、あなたの持ち味になります。

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持ち味は心理学の世界では資質といいます。資質は20歳位までに形成され、それ以降はほぼ変わらないと言われるものです。

資質は「心の利き手」とも言われ、資質にあったことであればラクに速く成果が出せるのです。逆に資質に合わないことはストレスもかかり、なかなか成長できません。

ここで混同されるのが「強み」との違いです。

転職本を読むと「強み」で勝負と書いてありますが騙されてはいけません。強みだと、より強い人がでてきたら負けるからです。

1つ、事例を紹介しましょう。

53歳、大手システム会社でSEをやっているAさん。職務経歴を見る限り、ごく普通。差別化のポイントなし。実際20社連続で書類落ちしていました。

そこで「ありがとう」の声を探っていくと、30年以上、一緒のプロジェクトに入った女性社員がメンタル不調になったり、退職したりすることがなかったことがわかりました。

よく聞くと、彼は不調や退職に追い込まないノウハウを持っていました。このポイントを軸に自己PRを書き換えました。

今までは担当したプロジェクトの規模、期間、役割中心だった文面から、女性社員のメンタル不調や退職者を出さないマネジメントができ、そのノウハウを他のマネジャーにも教え広めることができるという内容を自己PRの1行目に書き、そのノウハウを裏付けする数字や事実を示しました。

 

結果、トントン拍子で女性社員のメンタル不調や離職率が高く悩んでいる中堅システム会社の幹部として受け入られました。年収も2割上がったそうです。

プロジェクトの規模や内容、それに準ずる強みでは見向きされませんでしたが、自己PRを「ありがとう」の声をもとに組み直すだけで大逆転が可能になったのです。