本連載が一冊の本『沼で溺れていたけれど』にまとまりました。

女とお金を軸に「愛・社会・しがらみ」をめぐり、意図せず沼に溺れた女性や、溺れることを決めた女性たち…その体験の先でそれぞれが見つけたものは、何だったのか? 連載時には書ききれなかった「その後の話」を新たに書き下ろしたインタビューエッセイ集です。

昨年、ロンドンに短期留学をしてきた。

有給をかきあつめて、1カ月だけの休みをとってなんとか行ってきたので、正直「旅行」に毛が生えたような長さだし大して英語力が上がったわけではない。それでも「30歳になっても新しいことって始められるし、楽しいんだよな~」と思えた、いい機会だった。

実は私が短期留学にチャレンジしようと思ったのは、会社に、40歳ながら通訳養成スクールに通っている女性がいるのを知ったからだった。

彼女――Lさんは昨年弊社に入社して同僚になった。現在夫と都内で二人暮らしだが、これまでの人生のほとんどを非正規雇用で働き、一時期は都民税が払えなくなったことまであるという。

「いや~、私本当に行き当たりばったりだから。ひらりささんとか、きちんとキャリアを考えて働いていて、すごいと思うな~」

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