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新型コロナ対策ではなかった…トランプ大統領「大型減税」の狙い

大統領選にしか目が向いていない

耳慣れない「給与税」

遅きに失したとは言え、世界保健機関(WHO)は3月11日、新型コロナウイルス感染の急拡大を「パンデミック」(世界的な大流行)と認定した。

その前々日の9日、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は過去最大の下落幅2013ドルを記録したことを受けて、トランプ米政権は10日午後、景気不安に対処するため、給与税(社会保障税)の年内免除を含む大型減税を米議会に提案した。

なぜ、大統領令ではなく米議会提案なのか。先ずは耳慣れない「給与税」である。社会保障財源としての同税は、雇用主と労働者が給与総額の6.2%を納めることが義務付けられており、税収は年1兆2000億ドル(約124兆7000億円)で全歳入の3分の1に相当する(『日本経済新聞』参照)ものだ。従って、米国では財政法案は議会の承認を必要とするからである。

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11月3日の米大統領選に向けて野党・民主党は大統領候補を決める予備選の真只中にある。そしてドナルド・トランプ大統領に「勝てる候補」としてジョー・バイデン前副大統領が奇跡的に蘇り、現時点では大統領候補の座をほぼ掌中に収めたと言っていい。

 

最終的にこの財政刺激法案が成立する可能性は高いが、問題はその内容と時期である。バイデン氏は今後、残された州の予備選を戦っていく上で「勝てる候補」として現実性を伴うトランプ政策批判をこれまで以上に強く打ち出していかなければならない。

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