「スマホ依存症」の重症化は「意志の強さ」では解決しない

処方箋はあるのか?
佐藤 優 プロフィール

〈人は、「快楽」を求めて依存物を使います(正の強化)。依存物をやりすぎて次第に依存症になると、依存物を使っていないと「不快」になります(負の強化)。

その「不快」を解消するために、さらに依存物を使います。これを繰り返しているうちに依存物を使わないときの「不快」が強くなり、依存物から離れがたくなり、依存症が重症化していきます。

ゲームを例にすると、子どもたちは「楽しい」のでゲームをします(正の強化)。「楽しくて」「飽きにくい」、そして「手軽」にできるのでつい、たくさんゲームをしてしまいます。そのうちにゲームをしていないと「不快」になってきます(負の強化)。

今度は「楽しみ」を求める他に「不快」の解消手段が必要になります。ゲームは「手軽」に快楽を得られるので、「不快」の解消にもってこいです。そこでさらにゲームをすることになります。次第にゲームをしていないときの「不快」が強くなり、依存物から離れがたくなり、依存症が重症化していきます。

まさに悪循環です。この繰り返しのうちに依存症は次第に悪化し、重症化していきます。

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ゲームを例に挙げましたが、ゲームがアルコールに、違法薬物に、タバコに代わるだけで、依存症はみな同じような悪循環になります(ただし違法薬物の場合にはやりすぎの回数がごく少ないという特徴があります)〉

依存症患者は、不快感を除去するために見境がなくなってしまう場合もある。