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ケンタッキー、驚異のV字回復を生んだ「500円ランチ」の奇跡

“ハレの日”イメージを捨てて大成功
永田 雅乙 プロフィール

「ハレの日」からの脱却

2010年を過ぎたあたりから、ケンタッキーがいくら新商品を投入しても、あまり話題にならなくなっていた。定型化した商品開発も含め、“マンネリ感”が否めない時期に入る。

2014年、三菱商事から近藤正樹氏が社長就任。近藤社長は外から来た人間だからこその冷静なアプローチから入る。それはたった一つの問い、「なぜデータ上では『鶏肉市場』はこんなに拡大しているのに、ケンタッキーの売上は停滞しているのか」であった。

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そこから消費者調査など一歩ずつ深掘りしていくと、「ケンタッキーはクリスマスなどの“ハレの日”のもの」というイメージがついているというデータが出たそうだ。またブランドイメージも悪くなく、「時々無性にケンタッキーを食べたくなる!」という意見もあったが、追加質問で利用頻度を聞くと「年2、3回」との意見もあったという。

それらの調査から、近藤社長は「ケンタッキーの日常利用」こそが課題であり、同社の目指すべき姿と考えるに至った。

 

その「ケンタッキーの日常利用」への課題の一つが、「値段が高い」と消費者に思われていることだった。これまでも同社は次世代型店舗などへの時代の変化へのチャレンジをしてきたが、このタイミングのあたりからは全体を通じて「日常利用」へのチャレンジという軸で経営されていることが目立つようになる。

そこで同社は、様々な施策に打って出ることを決めたのだった。