# 熟年離婚 # 介護

わが親の「介護離婚」でヤバいことになった40代サラリーマンの悲劇

父の介護と、母の支援という過酷な現実
太田 差惠子 プロフィール

脳梗塞で倒れた父親

「仕事中でした。知らない番号から携帯に電話がかかってきたのです。父親が救急搬送された病院からでした」

ナオキさんは1人っ子なので、離婚し1人身となった父親にとっては、唯一の家族です。病院に駆けつけ、入院手続きを行い……。腹立たしく思っていた父親とはいえ、血のつながった家族ですから放置することもできなかったといいます。

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ナオキさんはまるでベルトコンベアに乗ったように入院保証人・緊急連絡先となり、治療の同意書などにサインをしました。以降、度々病院に通うこととなりました。

1月には、父親をリハビリ専門の病院に転院させたそうです。もちろん、その手続きもすべてナオキさんが行いました。今後、どれくらい後遺症が残るか分かりませんが、数か月して退院すれば在宅に戻ることになるでしょう。

「介護保険の申請や手続きなど……、これからも、全部僕が担うことになるのかと思うと、正直うんざりします。父の身勝手で母が出て行ったのに。なぜその尻ぬぐいを僕がしなければいけないのか、納得がいかないのです」と言い、ナオキさんは大きなため息をつきます。

 

両親が揃っていたら、母親が父親の主たる介護者となるでしょう。互いに支え合い、子はその手助けをするくらいですみます。

しかし、いまや離婚してそれぞれ1人暮らし……。離婚した母親が父親の世話をすることは考えられません。結果、ナオキさんが主たる介護者にならざるを得ないのです。

しかも、まだ父親は70代になったばかり。今後、介護期間は相当長期化することが考えられます。