去年10月のWBSCプレミア12で、3本塁打をマークし、MVPに輝いた鈴木誠也(photo by gettyimages以下同)

カープファンに朗報 今年の広島、丸の抜けた穴はもう埋まっている?

西山秀二の「ザ・捕手目線」
西山秀二による野球解説動画「ザ・捕手目線」がいよいよスタート。広島東洋カープ在籍18年、名捕手達川光男の後を受けて、カープのホームベースを守り続け、低迷期のチームを支え続けた西山さん。同時代に古田敦也、谷繁元信という好敵手が活躍するなかで、2度のゴールデングラブ賞に輝き、卓越した観察眼を高く評価された名捕手に、Bクラスからの逆襲を図るカープの今季を占ってもらった。
 

大きかったのは丸の穴じゃなく、バティスタの離脱

ーー最初は、広島の話題からうかがいたいんですが。去年は3連覇からのBクラス、今季逆襲のカギを握る選手は誰になりそうですか?

西山:今の広島の選手たちは、3連覇の間にいろんな経験を積んで熟成されてきてますからね。特別、この選手がどうこうということはないと思います。特に、野手については何の心配もいらないと思います。

ピッチャーでは、今年、明治大学からドラフト1位で入った森下(暢仁)、彼の存在は大きいと思います。彼がローテーションに入って二桁勝つ、あるいは新人王を獲る活躍をしたら、また優勝というのが見えてくるんじゃないですかね。

ドラフト1位の森下暢仁。背番号は、佐々岡監督や前田健太がつけたエースナンバーの18。期待の大きさを感じる

ーー去年の広島を振り返ると、やはり丸(佳浩)が抜けた穴は大きかったと思うんですが。

西山:そりゃ、2年連続MVPのバッターが抜けた穴というのは大きいですよ。ただ、今までのカープというのは、そういった選手が抜けても、なんとか補ってきたんですよ。他の新しい力(選手)が出てきたりして。

去年も、丸の穴をなんとか補ってきて、「さあ、これからだ」っていうときに、やっぱり痛かったのはバティスタの離脱でしょ。彼のドーピング問題。チームが調子を上げてきたところで彼が抜けたことによって、どうにもならなくなってもうた。あそこからですよね、急降下し出したのは。それまでは、いい形で来てたんですけどね。

――丸の穴を埋めるはずだった外野手の野間(峻祥)選手とか長野(久義)選手などは、去年はいまひとつ活躍できませんでしたが。

西山:うーん、長野はまあ、ある程度ピークは過ぎてますから、彼に3割30本打てというのは酷だと思います。彼は、年齢的にもチームの中心選手として、あるいはムードメーカーとして、全体を見渡してチームを引っぱっていくという役割があると思うんですよ。野球の技術だけやなしに。

やっぱり、野間あたりがほんとに伸びて、レギュラーでゴーンと行ってくれりゃありがたいですけど、そこまで伸びきれなかったという部分はありますよね。

ただ、ベテランの松山(竜平)がいて、外野にコンバートされたの西川(龍馬)はレギュラーを獲りましたし、去年は不調だった安部(友裕)にしても確実に力はつけていると思います。

そこへもってきて、4番の鈴木誠也が一段とレベルアップしていますから。

WBSCプレミアム12では、「日本の4番はオレだ」と照明してみせた鈴木誠也

で、菊池(涼介)がやっぱり残ったじゃないですか。それはやっぱり大きいんじゃないですかね。あれだけの選手っていうのはなかなかいないですからね。

しかも去年は、田中(広輔)が去年怪我で不調だった。今年の彼はある程度やってくれるっていう期待とかもあると思うんですよね。

そして、小園(海斗)がすごく成長している。首脳陣としては、彼も使いたいでしょうし、野手に誰を使うかっていうのは悩むんじゃないですか。

丸の穴は、チーム全体の底上げで十分補えると思いますよ。