吉田輝星の金足農が準優勝するまで、秋田県勢は夏の甲子園で2000年から18大会中15回が初戦敗退だった(photo by gettyimages)

吉田輝星、山川穂高… 金村義明も驚愕した昨今の「金の卵」発掘事情

動画「炎のベースボール解説」第7回
金村義明による野球解説動画「炎のベースボール解説」の第7回! 今回の話題は、金村さんが育った昭和時代とは大きく変わった金の卵たちの育成発掘事情について。野球不毛の地と化していた秋田から突然現れたスター・吉田輝星、東北の新興大学から突如現れたホームラン王・山川穂高…。彼らがプロ入りまでたどり着いた裏にはこんな事情が!?
 

オール秋田が育てた吉田輝星!?

――金の卵を発掘すべく、少年野球チームに力を入れている地域が増えていますね。

金村:最近は東北のほうが野球ブームですもんね。秋田出身で近鉄でチームメイトだった石井浩郎が言ってました。「吉田輝星はオール秋田で育てた」と。

甲子園で秋田県勢の初戦敗退(1998年〜2010年)があまりにも長く続いたんでね。石井浩郎は今や秋田選出の参議院議員、政治家になっていますから、早稲田大学やプリンスホテルで監督を務めた石山健一さんにお願いして、早稲田とプリンスのOBを呼んで、そこに予算をつけてオール秋田で選手を育てていった。

吉田輝星というスターが生まれてきたっていうのも、裏はそういうオール秋田でやってきたという成果でしょうね。それは石井浩朗がぜひともマスコミで言ってくれとアピールしてましたよ。

オール秋田で育てた逸材は、今季羽ばたくことができるか!

――多くのプロ野球球団のキャンプ地になっている沖縄でも優秀な選手が出てきていますね。

金村:それはもうプロの練習方法を間近で見られますしね。だから沖縄に優勝旗が渡ったっていうのもあったと思いますよ。

沖縄は昔から野球熱が盛んで、そこに、プロ球団が毎年来てくれて間近で練習を見せてくれて、休みのたびに野球教室をしてくれるわけですからね、地域に。田舎に行くと韓国のプロ野球も見れるし、そこの練習試合はただで見れるし。練習方法っていう一番大事なところがしょっちゅう見れるわけですから。

だからレベルが一気に上がりましたよ。沖縄のジュニアの野球のレベルがね。そこから生まれたのが、山川穂高(西武)であったり、大城卓三(巨人)であったり。

山川は親孝行ですから、入学金がいらない、東北の方の大学(富士大学/岩手県花巻市)を選びました。東京や関西の名門じゃなくて、そういう東北の方の新興大学に行ってプロに入るというルートだったんです。

沖縄発、東北経由、プロ野球というルートは、昭和時代にはなかったものだ

東北の大学の野球部っていうのは非常にレベルが上がっていて、プロのスカウトもそのへんに着目してるわけですよね。

野球熱が高くて、プロを間近で見られる沖縄で基礎が作られて、選手をのびのびと育てる東北の大学で指導されたから、山川のようなスイングが生まれたんでしょうね。