旅作家・歩りえこさんのFRaU web連載「世界94カ国で出会った男たち」(毎月2回更新)では、歩さんの著書『ブラを捨て旅に出よう』では綴られなかった、印象的な男性とのエピソードをお伝えしています。

連載第4回は、アジアで一番新しい国と言われ、首都圏4都県(東京、千葉、埼玉、神奈川)の合計面積とほぼ同じの小さな島「東ティモール民主共和国」で出会った男性について、その男性の恐怖を感じた行動について綴っていただきました。

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偶然が重なり、とにかくツイてる
幸先の良い旅のスタート

32歳の頃、これまで93カ国旅をしてきてガイドブックに詳しく出ているようなメジャーな国はもう行き尽くしてしまった。さて、94カ国目はどこへ行こうか……?
まだ情報が少なく、かつ安全な未知の国ってどこだろう!? 世界地図を広げて気になったのは「東ティモール」という小さな国

あまり馴染みがないような国だし、直行便はなくシンガポールでトランジットしなくてはならない。ちょっと行きづらそうだけど、シンガポールに行ったついでに一週間ほど行ってみることにした。

首都ディリの空港。写真提供/歩りえこ

でも、日本人観光客があまり行かないような国って情報が本当になくて93カ国を旅していたとしても、正直結構不安だったりする。が、日本出発直前の仕事の打ち合わせ先でたまたま出会った日本人の映像クリエイターさんに「3日後、東ティモールに行くんです」と話したら、『東ティモールに知り合いのドイツ人女性が住んでいるから紹介しようか?』というまさかの展開!

これは……ツイてる! アメリカやヨーロッパならよくありそうな話だが、なんせ東ティモールというマイナーな国だ。日本人にとって全くメジャーではない国に行こうとしている3日前に、現地で生活している人を知っている仕事関係者にたまたま遭うなんて、もはや運命すら感じてしまう

しかもその知り合いというのがまた予想外にも、ドイツ人の元スーパーモデルだった。パリコレにも出たことがあるという長身美人さんだと言う。モデルを辞めてから彼氏と一緒に東ティモールに住んで映像制作の仕事をしているらしいのだ。

その日本人映像クリエイターさんは早速コンタクトを取ってくれ、ドイツ人女性と彼氏さんが「東ティモールは交通の便も良くないし、あなたの友人なら現地でぜひ彼女をサポートしたい」と言ってくれていると言う。なんてありがたい!

早速そのドイツ人女性レナ(仮名)からフェイスブックのメッセンジャーでメッセージが届いた。すると、レナは新しいカメラを買うために東ティモールからシンガポールに来ているそう。しかも、私が予約しているフライトと全く同じ便でシンガポールから東ティモールに帰るというではないか……。なんたる偶然! レナは女性だけど、これが男性なら、全然タイプじゃなくても運命を感じてしまいそうなレベルの偶然だわ(笑)。