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# 読書

あえて「2冊目」から読む!「作家の力量を知る」掟破りの読書術

「順番通り」にこだわらなくていい
ジャケ買いする、積読・併読する、感想文やメモは不要、途中でやめていい、速読はしない……。そんな常識をくつがえす読書法を提唱するのは、TBSで数々の人気バラエティ番組を手がけたプロデューサーで、著書『読書をプロデュース』を発表した角田陽一郎氏だ。「デビュー作から順番に読まなくてもいい」と断言する角田氏。その理由を語ってくれた。

僕を本好きにした「加藤くん」

僕が本を読むようになったきっかけは、高校のクラスメイト加藤くんでした。

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同じクラスにはなったものの、それまで全然仲がよくなかった加藤くん。試験期間に朝の通学電車で、たまたま一緒になった彼がふと、僕にSFマンガ『超人ロック』の話をし始めたのです。

「超おもしろいよ、こういう話でさ~」

読んだことがなかった僕は、その話がおもしろくて、先を聞きたくなりました。

試験は午前中で終わるので、帰りも一緒に帰ろうぜとなりましたが、駅まで30分の道だけでは足りませんでした。駅前の喫茶店に入って、午後1時から夜8時までずっと喋り続けました。

加藤くんのすごいところは、どんなことでもすべて同じレベルで話すところです。

「村上春樹、読んでないの? 最初に読むなら、まあ『風の歌を聴け』が彼の1冊目だけど、俺は2冊目の『1973年のピンボール』が好きかな」

純文学をマンガと同じレベルのものとして話すのです。

教養と娯楽が並立するのかと、僕は密かに驚いていました。

僕だって、映画も音楽もテレビも詳しいつもりでしたし、それなりに勉強して進学校と言われる学校に入りました。加藤くんも、勉強はかなりしたはず。それなのに、加藤くんのほうがメチャクチャ詳しいのです。

 

後日、加藤くん家へ遊びに行くと、すごい数の本がありました。

でも、考えてみたら、僕の家にもたくさん本はあったのです。

それからの僕が、本をむさぼり読むようになったのは言うまでもありません。