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市場はパニック!「新型コロナ暴落」はどこまで進むか、プロの考え方

アメリカの景気を冷やすことになれば…

新型コロナウイルスの感染拡大で株式市場は大混乱となっている。ニューヨーク株式市場は大幅下落の後、乱高下を繰り返しており、東京株式市場も同様の展開が続いている。最終的に株価がどうなるかについては、2つの視点で考える必要があるだろう。

今回の感染拡大がマクロ経済に深刻な影響を及ぼすことになれば、単なるコロナ・ショックではなく、世界的な景気後退を前提にした投資戦略が必要となる。一方、感染が一定期間内に終息し、実体経済に深刻な影響を与えなかった場合、株価下落は一時的なものとなる可能性が高い。

中国での感染拡大は終息の兆しが見えているが、日本と韓国は事実上、封じ込めに失敗しており、全世界に感染が拡大する可能性も高まっている。現時点において、どちらのシナリオになるのか見極めるのは難しく、もうしばらく事態の推移を見守る必要があるだろう。

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SARSのケースと比較すると…

感染症が拡大した際には、最初に観光業が大きな影響を受け、やがて航空業界やイベント業、高級品販売などに影響が及んでくる。その後、外食産業や一般小売店の業績が低迷し、最後は製造業の生産縮小モードに入るというのが一般的な流れである。近年は経済のグローバル化に伴い、製造業のサプライチェーンが多国籍化しており、物流の混乱によって、かなり早い段階からモノの仕入れができなくなるといった事態も発生しやすい。

 

日本はすでに一般的な小売業への影響が懸念されるフェーズに入っており、一部の製造業では生産の見直しが検討されている。これが設備投資に影響してくると、マクロ経済に対する逆風が一気に強まってくる。雇用調整を実施する企業が増えると消費者の購買力が低下し、国内消費がさらに低迷する。ここまで来ると構造的な不況であり、回復までにはかなりの時間がかかる。