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新型コロナと闘う「引きこもり武漢市民」900万人が激怒した理由

中国政府はこの戦争に勝利できるのか

「両会」延期の裏の理由

3月5日は、本来なら「全国人民代表大会」(人大=レンダー)が、北京の人民大会堂で高らかに開催される予定だった。これは年に一度、10日間程度開かれる国会で、全国から約3000人の代表が集う。

また3月3日からは、政府に対する唯一の公的諮問機関である「中国人民政治協商会議」も合わせて開かれることになっていた。

ところが、この「両会」(リアンフイ)と呼ばれる二つの重要な大会は今年、延期を余儀なくされた。1978年に鄧小平副首相(当時)が改革開放政策に舵を切って以降、初めての事態だ。

周知のように、猛威を振るう新型コロナウイルスの影響である。中国国内では、3月9日までで、累計感染者数8万905人、死者3123人を数えた。

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実は、「中国人大ネット」が、正式に人大の延期を公表したのは、3月3日になってのことだった。2月24日に開かれた第13期全国人民代表大会常務委員会第16回会議で、栗戦書常務委員長(中国共産党序列3位)が延期を議題に出し、了承されていたことを公表したのだ。そこには、こう記されている。

〈 会議は、第13期全国人民代表大会第3回会議の決定を行った。これは常務委員会が、党中央が統合的に疫病防止・コントロールと経済社会発展活動の重大な政策決定の展開を推進していけるよう、疫病の状況と防止・コントロール活動の需要に基づき、憲法の原則と相関する法律の規定に照らして、真摯に審議し、慎重に研究し、決定を下したものである…… 〉

全文は長い釈明が綴られ、延期せざるを得なかった悔しさが、文脈に滲み出ている。延期した理由については、「新型コロナウイルスとの戦いがまだ終了していないから」としているが、もう一つあるだろう。

 

それは、「いま開けば政局になってしまうから」だ。

人大には、中国内外の3000人以上のジャーナリストがやってくるので、海外メディアのテレビカメラを向けられた人大代表たちが、好き放題に答えだしたら困るということだ。