結婚、妊娠、出産を控えた
AYA世代のがんの告知とは――

「30歳のとき、子宮頸がんになり、“子宮全摘”を医師から告げられました。がんであることも怖かったですが、それ以上に“子宮を取ること”があまりにショックで、子宮をどうにか残せないか、そればかりを考える毎日でした」というのは、タレントの原千晶さん(45歳)だ。

以前の記事でAYA世代(15歳~39歳)のがんについて触れたが、世代別のがんのかかりやすさには性差がある。生涯でがんに罹患する確率は、男性62%、女性47%と若干男性のほうが多いが、実は20~40代に限定すると、女性の方ががんになりやすいということをご存知だろうか。

「男性は50代後半から急激にがんになる人が増えますが、それ以前の年代は、女性のほうががんになる人が多い。女性特有の卵巣がん・子宮体がん、そして乳がんの罹患のピークは40~50代で、子宮頸がんに至っては30代にピークがあるからです」というのは、ドラマ『アライブ がん専門医のカルテ』の企画協力医であり、がんの最前線で腫瘍内科医として活躍する日本医科大学武蔵小杉病院の腫瘍内科の勝俣範之医師だ。

しかし、30~50代までの女性は、仕事や家事に加え、妊娠、出産、育児に介護まで、一人何役もこなし日々忙しく、ついつい自分のことは後回しにしがちだ。それによって、不調を見逃したり必要な検診を怠ってしまうことも多い。

また、ドラマ9話で、がん治療か出産かと悩む女性が登場したが、妊娠が可能な年齢では、がん治療により妊娠や出産が阻まれることに悩み、妊娠中の場合、自分の命よりも出産を優先したいと、治療を拒む人は少なくないと聞く。

将来子供が産めなくなる――。

その絶望感に耐えられず、“がん”という現実から逃げ、結局、二度のがんを経験することになったタレントの原千晶さんのお話を今回はお届けしたいと思う。

2度目のがんから10年目のお祝いのとき、10色のバラの花束を手に。写真/原千晶
はらちあき
女優、タレント。1974年生まれ。94年に21代目クラリオンガールでデビュー。ワイドショーのコメンテイターなど、幅広く活躍。2005年に子宮頸がん、09年に子宮体がんと2度のがんを経験する。現在は、がん啓蒙活動にも積極的に携わっている。著書に『原千晶39歳 がんと私、明日の私、キレイな私。』(光文社)がある。