3月10日 名古屋コーチンが実用鶏種として認定(1905年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1905年のこの日、愛知県で生み出された地鶏・名古屋コーチンが国内初の実用鶏種に認定されました。

 

比内地鶏、薩摩地鶏とともに日本三大地鶏にも数えられ、「地鶏の王様」として愛される名古屋コーチンの誕生はどのようなものだったのでしょうか。

廃刀令が施行され、旧来支配階級であった武士でも新たな職を身につけなくてはならなかった明治維新の時代。元尾張藩士の海部壮平(1847-1895)と海部正秀の兄弟が、中国大陸から輸入したバフコーチン(九斤)という鶏と尾張の地鶏をかけ合わせ、1882年に名古屋コーチンを生み出しました。

鶏肉と鶏卵が同時に採れる「一石二鳥」なニワトリは当時としては珍しく、名古屋コーチンは全国で人気を博し、1905年には国内初の実用鶏種に認定されました。

名古屋コーチン砂浴びする名古屋コーチン Photo by PhotoAC

しかし、盤石の地位を築いたかのように見えた名古屋コーチンにも試練が訪れます。

1960年代、大量生産が可能で肉質も柔らかい外国鶏が流通するようになり、名古屋コーチンの飼育は激減の一途をたどりました。

しかし、名古屋市・愛知県のみならず養鶏家から料理店まで一体となった、品種改良と流通整備の試みによって、名古屋コーチンは絶滅を逃れます。1981年には名古屋コーチン普及協会が設立され、その知名度を高めていくようになりました。

名古屋コーチンの親子丼 Photo by Kanesue / Flickr

その結果、外国鶏にはない歯ごたえとコクのある味わいが再評価され、名古屋コーチンは「地鶏の王様」として不死鳥のようなよみがえりを果たしたのです。