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# IMF # 新型コロナ

「コロナ危機はリーマンショックの再来」と報じられない不気味な真相

下方修正できないエコノミストたち

IMFトップの衝撃発言を受けて

最初に新型コロナウイルスによる肺炎患者が中国で確認されてからほぼ3ヵ月経った先週末(日本時間の3月7日午後5時過ぎ)。米ジョンズ・ホプキンス大の集計で、世界の感染者数が10万2188人と、10万の大台を突破したことが明らかになった。5万7389人が治癒した半面で、3491人と死者も増え続けている。

そんな中で、政治家や経営者に注目されたのが、国際通貨秩序と金融システムの番人とでもいうべき国際機関IMF(国際通貨基金)のトップ、ゲオルギエバ専務理事が3月4日に開いた記者会見で行った発言だ。

IMFのゲオルギエバ専務理事/Photo by GettyImages

同専務理事は、現時点での予測は難しいとしつつも、新型コロナの影響で「2020年の世界経済の成長率が前年の水準を下回る」と述べたからである。IMFは直近1月の予測で世界経済の2020年の実質成長率の伸びを3.3%としており、これを近く、どの程度まで引き下げられるかが関心の的になっている。

だが、経済が大きく落ち込む事態に直面すると、エコノミスト、特にIMFのような国際機関も含めて官庁エコノミストと呼ばれるプロ集団は、的確な下方修正を公表するのが苦手である。引き下げのタイミングが遅過ぎたり、引き下げ幅が小さ過ぎたりするのが常なのだ。

 

今週は、エコノミストの性癖を含めて、現状をどれぐらいの経済危機と見るべきなのか、どれぐらい景気判断を引き下げるべきなのか。長年、経済ジャーナリストとして活動してきた筆者の経験から考えてみたい。

まず、一番最近の世界的な経済危機であるリーマンショックと、その前後の世界経済の成長率の推移を確認しておこう。