自分に合った機関を選んで助けを求める

そして、自分に合った外部の機関を選んで、指示に従い対応していくことが大切だ。例えば、以下のようにそれぞれ目的が異なる。

・企業と個人の和解に向けて動く ⇒ 行政のマタハラ相談窓口
・会社を訴える ⇒ 弁護士
・労働問題として社会に訴える ⇒ 組合やユニオン

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留意してほしいのは、「企業 対 労働者個人」になった場合、労働者個人の方が弱いという点だ。企業にはすぐに相談できる弁護士がおり、労働者個人で行政や弁護士のところへあちこち回っている間に、その動きを察知してすぐに次の手を打ってくる可能性がある。面談で録音されていることに気付けば、言質を取られないように企業も注意するので、実際に言われたことやされたことと180度違う内容をいきなり言われることもある。だからこそ、それが嘘だと言える証拠などを、粛々と準備する必要がある。

減給は違法であるし、マタハラもしてはいけないことだ。どうか、会社の言いなりになって減給を受け入れたり、マタハラに耐え続けて体を壊すようなことだけはしないでほしい。まずは、体を第一に考えながら、何をゴールとするのか定めよう。さゆりさんのように転職するのか、法的に訴えるのか、行政を間に入れて減給を取り下げ和解するのか。

マタハラを受けるのに慣れている人はいない。いきなり1人で立ち向かうのは気持ち的に心細いだけでなく、戦い方を誤ることもあるだろう。だからこそ、1人で悩まずに、社外の頼れる機関を使い、できるだけ多くの情報を仕入れ、対応してほしい

こうしたマタハラを行う会社がなくなることを願うと同時に、被害を受けている1人でも多くの人に、泣き寝入りせずに、権利を勝ち取ってほしいと願う。