「私」個人が怒られているのではなくて
「私の行動」を注意されている

私は新人の時に仕事ができなさすぎて先輩やお客様から怒られ、毎日泣くために会社に行っているようなものでした。こんな、「泣くのが仕事」だったのは私と赤ん坊ぐらいでしょう(私の方は実際就業中だったので完全に給料泥棒でした)。でもある日、「私が怒られているのではなく、私の行動が怒られているのにすぎないのだ」と気がつき、心が軽くなりました。ずっと先輩から怒られるたび「自分はだめだ、自分は22年間なにもしてこなかったダメ人間だ」と人格否定をされた気になって、怒られたことにショックを受けて泣いていました。でも落ち着いて考えてみると、先輩は私の人格を否定していたわけではなく、ましてや怒っていたわけではないのです。あくまでビジネスマンとしてもっとこうするように、と注意してくれていただけなのでした。

そんなの当たり前だろうと思うかもしれませんが、就職面接で不合格になりショックを受けたことのある人ならこの気持ちを分かってくれるかもしれません。入試と違い、採用面接という正解が無い場面で「不合格」と言われると、まるで自分が全否定されたような感覚を持ちます。でも、不合格になったのは面接での話が分かりづらかったのかもしれないし、すでに採用人数を満たしたなどの会社都合かもしれない。仕事も同じで、うまくいかないときに自分を責めるよりも、まずは現実を受け止めて自分の行動を客観的に見てみると風景が変わります。私も周囲を見回していまどんな状況なのか、みんなはどんなふうに行動しているのかを冷静に観察するようになりました。それは視点のベクトルが「自分」ではなく「他者」に向いた瞬間でした。

笑顔で就活するのもけっこうキツイ。自分が全否定されたような気持にもなってしまうが、そうではないのだ Photo by iStock

それでも、やっぱり怒られたり失敗するのが怖くて行動を起こせない、という私のような人には「ビジネス仮面」をつけることをおススメします。ビジネス仮面というのは普段の自分ではなく、お仕事用の人格です。

-AD-

営業に行って断られたらどうしよう、こんな程度のことで相談したらばかにされるかな、そう思ったらビジネス仮面を装着。たとえ失敗しても本来の自分は傷つかず、「演じる」ことで役割を果たすことができます。求められていることは分かるけど、丸裸の自分で戦うのはちょっと怖い。そんな時はビジネス仮面を思い出してみてください。実はものすごく人見知りの私も、ビジネス仮面のおかげで誰とでも話せるようになりました。大丈夫、そのうちそんな仮面が無くても自信がついてきて素の自分で勝負できるようになります。