清原和博、高知東生らが語る不安や恐怖…依存症界に起きた「大変化」

「花の2016年組」勢揃いの意義
田中 紀子 プロフィール

自助グループの魅力

自助グループは日本ではほとんど知られていないが、依存症からの回復には最も効果があるもので、欧米諸国では多くの著名人が自助グループに通っていることを公言している。

長い間再発せずにクリーンを続けていれば、1年ごとに贈られる自助グループのメダルと共にSNSで公開し、ファンや友人の著名人がその努力を讃えている。

エミネム、リンゴスター、エルトン・ジョン、エリック・クラプトン、スティーブン・タイラーなどなど、そうそうたる大スターが皆、自助グループでお酒や薬をやめ自助グループの仲間への感謝を述べ、回復を喜びあっている。

もちろん私も自助グループで回復した一人で、自助グループの魅力は知りつくしているが、自助グループとは、傷のなめあいなどではなく、自分より後から繋がってくる同じ問題を抱えて人のサポートをする場所で、誰かの手助けをすることで、自分の依存が止まり、実は自分自身が助けられていくという好循環システムである。

しかもお金も「献金」と呼ばれるわずかな小銭の寄付だけで、税金等の補助金や外部からの寄付を一切うけとらずに、自分たちだけで独立して運営している世界的組織なのである。

 

この自助グループを私たちは広めたいと活動し、最近では厚労省も一部医療者も自助グループとの連携の必要性を訴えてくれるようになったが、まだまだ認知度も低い状況であり、世界的に見ても日本の自助グループは数が圧倒的に少ない。

しかし、松本俊彦先生のような依存症のエキスパートの先生方は依存症からの回復者とお会いになる機会も多く、かねてより自助グループの魅力や当事者・家族のエンパワメントに信頼を寄せてくださり、高知さんら著名人にも常々自助グループに行くことをお勧めいただいていた。

そしてこの2016年組の皆さんが自助グループに繋がってこられ、回復者としての使命である、自分の経験を伝えていく重要性について理解し、役割を受け入れ「自分語り」をして下さるようになったのである。

著名人の皆さんの大きな決断を、ぜひマスコミや一般の方々も温かく見守っていただきたいと願っている。自助グループのやり方にまだ多くの日本人の方は慣れていないかと思う。