ごみを減らす生活が必要だと自ら実践し、適した店がないからと、パートナーと一緒にペナン初となるゼロ・ウェイストショップ〈Owl Bulk Store〉を開いたジョ・シムさん。一度、不便に思える生活を受け入れてしまえば、それほど難しくないと笑う。

アルミ製のストロー、木製のカトラリー類、コットンの生理用品などを、日常的に持ち歩く必需品として提案している。懐かしのヘチマも自然派のスポンジとして販売されていた。/Owl Bulk Store

「最初の1年は大変でしたけどね。ストローはいらないと伝えても、刺さっていることもあったりして。でも、それなら最初から温かい飲み物を頼めばいいかと(笑)、少しずつ考え方が変わってくる。この店は、自分の経験に基づいて必要なものを揃えています。できるだけ多くの人にゼロウェイストを始めて欲しいから、食材も価格を抑えるためにオーガニックではないんです」

食器用洗剤や衣類用洗剤も、量り売りしてくれる。エンザイムと呼ばれる酵素を利用したもの。/Owl Bulk Store

それでも地元の生産者やサプライヤーを使い、前述の〈Nak.Ed Farm〉の石鹸なども扱っている。白い空間にDIYの什器、簡素ではあるが豊かさを感じるショップには、様々なタイプの人々が訪れるという。富裕層だけでなく、大学生など、エコ・コンシャスな若者が容器を持ってやってくる。その姿には、少しずつ広がっているムーブメントの端緒を感じるし、自立を美徳とするペナンの人々の気骨が見える。店名の〈OWL〉とは、0(Zero)・Waste・Livingの略。

扱う食品は、ドライフルーツやナッツ類から、醤油や駄菓子に至るまで幅広い。ゼロウェイストだからと低価格を期待する客も稀にいると言うが、小ロットで仕入れているために価格を抑えるのは難しい。それでも一般スーパーとほとんど変わらない値段。/Owl Bulk Store