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コロナ感染、なぜ日本と韓国とイタリアだけ「対応が遅れた」のか…?

世界各国との差が鮮明に
武藤 正敏 プロフィール

イタリアとイランの失敗

中国からの入国禁止措置を遠慮したのは習近平国家主席の国賓訪日が控えていたという事情があるにせよ、防疫の問題では最大限の措置を取るのが世界の流れではないであろうか。

さらに中国からの入国禁止を躊躇したもう一つの理由は、インバウンド観光への影響である。

〔photo〕gettyimages

昨年中国からの訪日客は960万人、香港を加えると1200万人に達する。さらに、韓国からの560万人を加えると訪日客全体の55%である。ちなみに、中国人の消費額は大きく、19年は1.8兆円と訪日客全体の4割弱に達している。

しかし、中国からの入国禁止を躊躇したため、日本で感染が拡大し、世界各国で日本からの入国後の自宅待機などの制限を取っている国・地域が5日午前10時時点で53ヵ国地域に達してしまった。確かに中国人訪日客を禁止すると日本経済への影響は大きいが、感染が拡大すればその影響は一層大きくなることは不可避である。

中国からの入国規制をしなかった国がどうなっているか。その典型的な失敗例が、イタリアとイランである。

 

イタリアでは2500人以上が感染、死者は100人を超えた。政府は学校と大学を3月15日まで休校とすることを決めた。さらに感染拡大を防ぐため、キスや握手の禁止も検討しているという。

イランは2月19日シーア派の聖地コムで2人が初めて感染判定を受け死亡し、27日中国人の入国を禁止したが、5日現在感染者は3513人に達し、死者も前日より15人増えて107人になっている。