老人ホームに入った父親に「もう死にたい」と言われた息子の苦悩

だから自宅を売ってはいけない

こんな生活が続くのか…

「住めば都」と言えるのは、若いうちだけ。年を取ってから移り住んだ「終の棲家」に気に入らない点があれば、ただただ日々の不満が募るばかりだ。

住み慣れた家では感じなかった不満が、老人ホームに移り住んでから現れるということはよくある。たとえば愛煙家の人にとって、入居した老人ホームの部屋が禁煙だった場合、日々大きなストレスを感じながら過ごすことになる。

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火災や受動喫煙を防ぐために施設内を禁煙にしている老人ホームは少なくないが、入居者本人や家族がそのことを確認していなかったり、運営事業者が説明をしていなかったため、「こんなはずではなかった」と落胆する。

たかがタバコと思われるかもしれないが、それまで自由にできたことが突然禁止されれば、ストレスでどんどん不機嫌になるものだ。

老人ホームは集団生活の場。規則や禁止事項が多くあり、基本的には何かしらの不便を感じながら生活することは免れない。

「外出をするにも、自由が利かずに不便を感じる人がいます」というのは、介護コーディネーターの山川仁氏だ。

 

「頭はしっかりしているんだけれど、日常生活に介護が必要だという方が、転倒するリスクがあるからとホームから外出を禁止されているケースがありました。

ケガ防止のためというホーム側の考えもわかるのですが、本人はたまには外出しておいしいものを食べたい。それなのに外に出ようとするたびに外出禁止と言われる。『なんで出られないんだ』とスタッフと口論になっていました」