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新型コロナ騒動のウラで、EUを蝕み続ける「メルケルの負の遺産」

難民はEU崩壊をもたらす時限爆弾か

「学校休校」を非難すべきではない

本日はテーマが2つある。まずは新型コロナウイルス。

政府が、全国の学校を休校にするよう要請した途端、「いきなり何だ!」「子供を抱えている勤労者のことを考えろ!」と怒りの声が巻き起こった。これまで、政府の対策が「後手、後手」であると非難していた人たちは、いったい何を求めているのか?

この調子では、もし、政府が春節のときに早々と中国からの渡航者を制限していたとしても、「大げさな措置だ」、「国民の間に不安を撒き散らす」、「観光産業のマイナスを保証しろ」と、やはり非難の声が上がっていたのではないか。

伝染病でもテロでも、防御のための対策が成功すれば、結果として何も起こらない。何も起こらなかったということが、最大の効果だ。それを後になって、「何も起こらなかったのに大げさなことをした」と言えば、論理は破綻する。

最初の段階で中国からの渡航者を制限しなかったことは確かに「後手」で、その責任は大きいが、それを責めるならなおさら、今回の「先手」は受け入れるのが筋ではないか。先手でも後手でも政府を責めるというのはルール違反だ。

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今回、政府が休校要請の決断に至った経緯というのは、新型コロナウイルス(Sars-CoV-2)が人から人への感染を繰り返しているあいだに変異し、凶暴さが増す性質があるとわかったからだという。武漢で蔓延しているのは、何回も感染を繰り返した超凶暴型、ダイヤモンド・プリンセスのは中程度、東京のは弱だそうだ。ウイルスが凶暴化したら、元気な成人や子供でも抵抗が難しい。

そこで官邸は、バイオ研究者からのブリーフィングなどを経て、日本国中の集団活動を直ちに激減させるべしとの結論に至ったとのこと。聞くところによれば、かなりの抵抗もあったそうだが、最終決断は安倍首相が下したという。これまで首相の「後手」を責めていた人(私も含む)も、これは評価すべきだろう。もちろん、それで初動の失敗がご破算になることはないにしても。

 

なお、どのような政策でも、必ず損害を受けるグループは出てくる。非常時の対応なら、なおのことだ。今回も、休校になって困る人は必ず出るが、しかし、感染が広がってもいいから休校にしないでほしいと願う人はいないはずだ。

できるだけ多くの人を救うために、多少の犠牲をともなっても行うのが政治なのだから、そこから生じる経済的被害に関しては、できるだけ保証するなどして緩和していくしかない。それを政府は「やる」と言っている。

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