自然の中で感覚を研ぎ澄ますことで、気がつくことがあります。女優の綾瀬はるかさんが植物と触れ合いながら語った未来につながるサステナブルな暮らしの物語。

身近な暮らしの中から
自分にできることを探す

2019年1月号に続き、2020年1月号のSDGs特集のカバーストーリーに登場してくれた綾瀬はるかさん。わきあいあいとした撮影の中、生き生きと葉を伸ばす植物を愛おしそうに眺めたり、そっと撫でたり、グリーンとの触れ合いを楽しんでいた。

「実家が農家で、野菜を育てているので、幼い頃から畑や自然が身近だったように思います。近年は、大きな台風がいくつも発生したり、猛暑日が続きましたよね。異常気象などによって、環境破壊の現実をひしひしと感じるようになりました

Jil Sander+ 2019年デビューしたジル サンダーの新ライン〈ジル サンダー+〉。デザイナーのルーシー&ルーク・メイヤーは“都会から抜け出した暮らし”をコンセプトにオーガニックな素材を駆使し、機能性を重視したデザインを発表。シャツドレス¥132000、シャツ¥75000、シューズ¥82000/ジル サンダージャパン(ジル サンダー+)☎0120-919256

気候変動や環境問題に関心を持つことで、日々の暮らしに少しの変化が起きたという。

「本当にささいなことですが、レジ袋をもらわないようにするとか、ゴミを細かく分別するとか。以前からしていたことではあるけれど、より徹底するようになりました」

Stella McCartney 業界でいち早くサステナビリティにコミットし、エシカル・ファッションを提案するステラ マッカートニー。動物愛護の精神からファーやレザーを使用せず、サステナブル認証された原材料を使うなど徹底したこだわりを持つ。ニット¥139000、スカート¥100000、サンダル¥89000/ステラ マッカートニー カスタマーサービス(ステラ マッカートニー)☎03-4579-6139

今、世界中で環境破壊の視点からプラスチック製ストローの使用を廃止する動きが加速している。綾瀬さんもその波を感じるとか。

「先日飲食店に入ったら、さとうきびのストローが使われていたんです。今問題となっているプラスチックと違って土に還すことができるし、紙のストローよりも耐久性が高くてすごくいいなと感じました。こういうお店がもっと増えて欲しいなあ」

Courreges アンドレ・クレージュによってスタートした老舗メゾン。現アーティスティック ディレクターのヨランダ・ゾーベルはブランドのアイコンでもあるビニール素材をキノコや海藻の環境に配慮した素材に切り替えるなどサステナブルな服作りを行う。コート参考商品、ニット¥55000/エドストローム オフィス(クレージュ)☎03-6427-5901 シルクなどの天然繊維を中心に展開するフォトコピューのリメイクデニム¥35000/(フォトコピュー)☎03-6804-2182 シューズ¥57000/ギャラリー・オブ・オーセンティック(ビューティフル・シューズ)☎03-5808-7515

さらに前回の撮影時より、世間とSDGsとの距離が縮まったように感じる、とも。

ドラマの台詞の中に『SDGs』という言葉が入っていたり、企業の取り組みの中に『SDGs』の項目を見つけたり。あちこちで目にするようになり、ここ最近で急速に言葉の広がりを感じています」

それでも日本での認知度はまだまだ低いと言われている。大事なことは言葉を知って満足するのではなく、一人ひとりが人や地球に思いやりをもってアクションできるかどうか。

「友人の中にはヘアドネーションをしたり、壊れた器を金継ぎして大切に使い続けている人もいます。私も何かはじめられたら……」

Text 〈マーカウェア〉のデザイナーとしても知られる石川俊介が新たに立ち上げたサステナブルブランド〈テクスト〉。無染色のブラックアルパカのニットや自然に還る天然の藍染めで作ったデニムなど、人と環境に配したものづくりを行っている。ニット¥88000/パーキング(テクスト)☎03-6412-8217

まずは、自分でできることを見つけることが大事ですね、と続ける。

「SDGsは壮大なプロジェクトに聞こえるけれど、身近なものだと考えやすいように思います。食べ物や服、化粧品などを買うとき、それはどうやって生まれて、使い終えたらどうやって自然に還るのかまずは調べて、共感したものを選び、買うこと。個人でできることは小さいけれど、そういうことからはじめていきたいと思っています」

綾瀬はるか あやせ・はるか
1985年広島県生まれ。2019年大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で春野スヤ役を好演。2020年6月に劇場版『奥様は、取り扱い注意』が公開予定。※新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、公開日の延期が決定。

今回の撮影の舞台は...
宮原圭史さんと山下郁子さん夫妻が主宰するTSUBAKIのアトリエ。海外メゾンのイベントの空間演出から個人邸まで、さまざまな空間での植物のインスタレーションが注目を集めている。tsubaki-tokyo.jp

      

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●情報は、FRaU2020年1月号発売時点のものです。
Photo:Norio Kidera Styling:Naoko Shiina Hair & Make-Up:Akemi Nakano Text:Mariko Uramoto Edit:Chizuru Atsuta