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赤ちゃんが泣く横で熟睡する夫を蹴飛ばした…産後ママの過酷すぎる日々

「ママやめてもいい?」母親のジレンマ

子どもが生まれて幸せなはずなのに、孤独や悲しみが消えない。赤ちゃんをかわいく思えないことに罪悪感を覚えて、自己嫌悪に陥ってしまう——。

出産後の女性に抑うつ症状などが表れる「産後うつ」。ホルモンバランスの変化や睡眠不足などによって引き起こされるといわれており、その数は産婦のおよそ10人に1人だ。2018年の厚生労働省の調査によると、産後1年未満の産婦の死亡原因の第一位は、産後うつなどの精神状態の悪化による自殺だという。産後うつの認知が上がるにつれ、予防や対策に力を入れる自治体も増えている。

そんな中、産後うつなど、ママたちの子育ての実態を描いた映画『ママをやめてもいいですか!?』が話題を呼んでいる。映画を通して訴えたかったことを、監督の豪田トモ氏に聞いた。

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夫の言葉が「ダメ出し」に聞こえた

——「ママをやめてもいいですか!?」という刺激的なタイトルが印象的なこの作品。思わず「ママをやめたい!」と思うほどのプレッシャーや不安を抱えながら、育児に奮闘するママたちを描いたドキュメンタリーです。どうしてこの映画をつくることになったのでしょうか。

豪田トモ監督(以下、豪田) 取材で知り合った助産師会の会長に「産後うつをテーマにした作品をつくってほしい」とリクエストされたのがきっかけです。私にも子どもがいますが、幸いにも妻は産後うつになることがありませんでした。だから、言葉としては知っていても具体的にどんな状態なのかをイメージすることができなくて……。そこで、インターネットで「みなさんの産後うつの体験談を教えてください」と呼びかけたところ、全国各地から驚くほどの反響が寄せられました。

 

届いたメールを読んでいて感じたのは、ママたちが抱える孤独や悩みでした。「この現状を知ってしまったからには、放って置くことはできない。自分が作品にしなければ誰がやるんだ」と強い使命感にかられ、映画化に取り組み始めました。