photo by Getty images

新型コロナウイルス不況、世界の経済活動はどこまで落ち込むのか?

これまでのパンデミックと比較してみる

リーマンショック以来の経済危機

G7(主要7ヵ国、財務相・中央銀行総裁会議)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月3日夜、緊急の電話会議を開き、すべての適切な政策手段を用いて世界経済の下振れリスクから守るとの共同声明を発表した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は3日に臨時会合を開催し、0.5ポイントの緊急利下げを決定した。

OECD(経済協力開発機構)は、3月2日、「経済見通し中間報告」を発表し、世界は現在、金融危機以来最も深刻な危機に直面しているとした。

2020年の世界経済の成長率(実質GDP伸び率)を、2019年11月に発表した見通しから0.5%ポイント下方修正し、2.4%とした。中国の成長率は0.8%減の4.9%だ。日本は、0.4%減の0.2%。

しかし、アジア太平洋地域と先進諸国全体で、中国で起きているような感染拡大が見られると、2020年の世界経済の成長率は1.5%まで下落する可能性があり、日本やユーロ圏では不況に転じる恐れがあるとした。

OECDは、こうした問題を詳細なレポートで分析している。

これに先立つ2月22日、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、サウジアラビアのリヤドで開催されたG20(財務相・中央銀行総裁会議)で、新型コロナウイルスの影響によって、2020年の世界経済成長率見通しを1月時点から0.1ポイント程度下方修正し、約3.2%にするとした。

これは、世界経済への影響については、「比較的軽微で、かつ短期的となるだろう」との見通しだ。

中国は、0.4ポイント低い5.6%だ。これは、1990年(3.9%)以来、30年ぶりの低成長になる。

photo by Gettyimages

しかし、この程度で済むかどうかについては、疑問の声が多かった。この予測は、「公表された政策が実行され、中国経済が第2四半期(4~6月)に正常化する」という仮定に基づいているが、そうなるかどうかが問題だ。

2003年に大流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)が中国のGDP成長率に及ぼした打撃は、マイナス1%ポイント程度だったとされている。しかし、新型コロナウイルスの影響は、それより大きいと予想されている。

 

中国のエコノミストの間では、流行が4月までに収束しても、1~3月の成長率は5%を割り、通年でも5%台の成長にとどまると予測されていた。

後で紹介する世界銀行のモデルも、IMFの予測よりは厳しい見通しを裏付ける。