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コロナショックで「自滅」した米国

不要不急の動きで「不安を煽った」

コロナショックで「不要不急の利下げ」

3月3日、米FRB(連邦準備制度理事会)は臨時FOMCを開催し、FF金利誘導目標を「1.50~1.75%」から「1.00~1.25%」へ▲50bps切り下げた。

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決定後の市場反応が示すように、不要不急の対応で自滅したという印象を抱かざるを得ない。利下げで未知の疫病を治癒も根絶もできず、サプライチェーンの寸断も復元できない以上、中央銀行(金融政策)に期待された役割は「時間稼ぎ」以外何物でもないはずである。

だが、1回25bps換算で7枚の利下げカードがあったところ、一気に2枚を出してしまった。これから稼がなければならない時間をなぜ焦って捨ててしまったのか。会見では否定しているが、政治的圧力に配慮した可能性を邪推してしまう。

市場の一部では「サラリーマン的には合格」とのヘッドラインも出ているが、言い得ている部分もあるのかもしれない。

しかも、その2枚を有効に使えればまだ良かった。しかし、パウエルFRB議長が会見で「米経済の先行きに関するリスクは著しく変化した」や「今後もさらなる一手を行使する」などと述べたせいで、かえって現状の深刻さがクローズアップされた感が強い。

 

特にカードを2枚切ったことで「FRB自身の糊代が失われている」という最も危うい論点を強く意識させてしまったことは、今後の政策運営を考えると非常に痛い展開である。