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大阪に間違って伝わる「アメリカ教育政策像」その危ない側面

学生による「授業評価」は効果的なのか

学業不良に陥る留学生たち

ミシガン州立大学教育大学院の博士課程に在籍している私は今学期、高等教育コースの質的調査法の授業を受講している。

残念ながら学期中に途上国に赴いて調査するわけにはいかないので、GPA2.0を下回る学業不良の学生のアドバイザーをしているクラスメイトと組ませてもらって、なぜ中国人留学生がこれほどまでに学業不良に陥ってしまうのかについての質的調査をしている(例年約20%の中国人留学生が学業不良に陥る)。

具体的には、インタビュー・フォーカスグループディスカッション・観察などをほぼ毎日おこなっている。

観察のメインは1・2年生向けの授業である。

しかし、高等教育コースの学生の多くは、私のいる教育政策コースと異なり、博士課程の学生の大半がパートタイムである。そのため、クラスメイトには学内の学食や図書館のマネージャーといった人たちもいるので、彼女たちに断りを入れてそのような場所でも観察を行っている。

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日本的な感覚だと嫌がりそうな感じもするが、どうすれば食堂や図書館がより学生に貢献できるのかを研究するために博士課程に来ているので、快く受け入れてもらっている。

学食で観察をおこなった際は、クラスメイトたちと一緒に食事をしている。学食のご飯をさすがにもう少し美味しくできるんじゃないかと研究パートナーと話すこともあるし、中国人留学生へのインタビューの中で話題として出てくることもある。

しかし、我々は食の研究をしているわけではないので、これをクラスメイトである食堂マネージャーに言ってよいものか我々はまだ悩んでいる。食事の際の話題は研究の事が常だが、卒業後の私の進路でもよく盛り上がる。

 

アフリカに戻るのであればサファリの観光に、ネパールならヒマラヤに連れていって欲しい、ワシントンDCに戻るのであればマリーンコープマラソンを一緒に走ろう(研究パートナーは海軍に約10年勤務していた元軍人さんだ)、NYはべつにいいや、などと私の行く先で観光するのを楽しみにしているようだ。

「日本では仕事しないのか? 日本観光も良いよね」

「日本に戻って仕事か……」