新型コロナショック、いよいよ日本経済に迫る「タイムリミット」の正体

ここがアキレス腱だ
加谷 珪一 プロフィール

2月中旬時点で、観光地は目に見えて人が減っていたので、この業界はかなりの打撃となっているはずだ。政府は2月26日にイベントの自粛要請を行ったことからPerfumeやEXILEの公演が中止になるなど、大規模イベントが軒並み中止や延期になっている。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは2月29日から東京ディズニーランドとディズニーシーを休園しており、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンも同日から休園に入っている。

各地の飲食店ではキャンセルが増えており、この原稿を書いている3月2日現在において、日本経済はすでに(4)の段階に入ったと考えられる。中国との間でサプライチェーンを構築している消費財などの分野では、すでに在庫切れといった事態が発生していることに加え、これから生産の縮小を検討する企業も出てくるので、3月以降は小売店や製造業にも影響が及び始めると考えた方がよいだろう。

製造業にも影響が及ぶと長期化は必至

すでにアパレル業界では、サプライチェーンが混乱している関係で、春物商品を準備できないメーカーが増えており、第4四半期の業績への影響が懸念されている。建築やリフォーム業界でも、一部建材の供給が途絶えており、案件に着手できないケースが出てきている。建築やリフォームの場合、ひとつの案件が停止した場合、建築資材だけでなく、電設関係、インテリア、家電など多くの業界に影響が及ぶ可能性があるので注意が必要だ。

 

一連の影響が製造業全般に波及した場合、日本経済は広範囲にわたって大きな打撃を受ける。特に国内消費にはかなりのダメージとなるほか、設備投資の回復までに時間がかかるので影響の長期化は必至となる。