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新型コロナショック、いよいよ日本経済に迫る「タイムリミット」の正体

ここがアキレス腱だ

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることから、経済への深刻な影響が懸念されはじめた。感染症が拡大した場合、経済が打撃を受けるのは避けられないが、状況を整理した上で対処すれば、影響を最小限にとどめることができる。

すでに外食から小売に影響が拡大

日本はコロナウイルスによる感染が広範囲に拡大するかどうかの瀬戸際となっており、政府は全国の小中学校、高校に対する一斉休校要請に乗り出した。日本の場合、全国的な検査態勢が整っていないということもあり、本当のところ何人の感染者が国内に存在しているのかという疫学的な基礎データを入手できない。

このため、対策についても推測をもとに立案するしかない状況だが、現時点において数万人以上の潜在的な感染者が存在するのはほぼ間違いなく、多くの国民にとってもそれが共通認識といってよいだろう。

一般的に感染症が拡大した場合、最初に影響を受けるのは観光業である。観光業が影響を受け始めると、間もなく航空業界にもその影響が及んでくる。全体的に外出が減ってくるので、イベントの延期などが相次ぎ、やがて外食産業や小売店にも影響が及び始め、モノ全般が売れなくなると、いよいよ製造業が生産縮小モードに入る。地域によっては、人の移動や物流に制限が加わるので、サプライチェーンが混乱し、早い段階から品不足や欠品といった事態が発生する。

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整理すると感染の拡大に伴って、(1)観光業、(2)航空業(運輸業)、(3)イベント業、(4)外食産業、(5)小売業、(6)製造業の順番で影響を受けることになる。これはあくまでも全体的な動きを示したものなので、小売りでも、日用品とは正反対にある高級品関連は(1)、(2)の段階から失速する可能性が高く、製造業もサプライチェーン混乱の影響を受ける企業の場合、早期の段階で出荷が難しくなる。