新型コロナ騒動は「日本社会に対する不信」の現れである

「ちゃんと休める社会」だったら違った
赤木 智弘 プロフィール

学校に給食用の食材などを納入している業者も大変だ。たとえ相手都合の返品でもお金が支払われない契約だとすれば論外だが、たとえお金が支払われたとしても、給食で使うはずだった大量の食材の処分をどうするのかという問題が発生する。

給食に使われる食材の中でも「生乳」は全国で流通する飲用向けの1割弱を学校給食が占めており、行き場を無くした生乳をどこに振り分けるか大変という話もある。大量の食品は、別のルートに流すのも、別商品に加工するのも、廃棄するのも、いずれも簡単ではないのである。

中止しないことが逆にニュースに

また、学校への休校の要請だけではなく、各地で行われる様々なイベントに対し、中止や延期といった対応を行うようにという要請が行われた。

プロ野球のオープン戦は12球団全試合、無観客試合になった。Jリーグやラグビーのトップリーグなどは試合延期となった。音楽ライブやお笑いライブと行った大小さまざまなライブも中止となり、「東京事変」がライブを中止にしなかったことが逆にニュースになるような状況だ。

こうなれば当然、競技場やライブ会場の中の売店などは営業できないし、会場周辺の店にも閑古鳥が鳴いてしまう。

これに対して安倍総理は、正規非正規問わない給与補償を行うと声明を出した。その後の発表によると、休業した中小企業に対しては賃金の2/3を、大企業に対しては1/2を補填するという。

補償はないよりもあった方がいいが、一方でこれでは学校やイベント会場などと直接関係する企業は補償の対象になっても、周辺の店舗などは補償の対象にはならないだろう。他にも、正社員や直接雇用のパートなどはいいが、請負や派遣の人たちの扱いがどうなるのかは疑問だ。

 

また、要請による休業により、2月下旬から仕事がなくなってしまった非正規労働者の給料は、ちゃんと3月中に補償されるのだろうか? ただでさえギリギリの生活を強いられている非正規労働者は多く、給与支給のわずかな遅れが、様々な支払いの滞納となって、大きな負担となってしまうことは珍しくもない。これは「最終的に支払われればいいだろう」という話ではなく、予定通りに給料が支払われなければならないという話なのである。

編集部からのお知らせ!

関連記事